第28番札所 法界山 高照院 大日寺

ほうかいざん こうしょういん だいにちじ
【寺の歴史】
境内には四季折々の花が咲き、巡拝者の目を楽しませてくれます。早春にはサンシュユの花、3月彼岸ごろにはしだれ桜、本坊前のコブシの花、10月中旬から十月桜や万両が見頃を迎えます。

縁起によると、聖武天皇(在位724-49)の勅願により、行基菩薩が大日如来の尊像を彫造し、堂宇に安置して開創しました。その後寺は荒廃しましたが、弘法大師が四国を巡教した815年、末世の人々の安泰を祈って楠の爪で大木に薬師如来像を彫り、これを祀って復興したといいます。

以後、当寺は隆盛を誇りました。七堂伽藍や末寺、脇坊も備わり、慶長年間(1596-1615)からは土佐藩の祈願寺となって、建物も整備されました。明治新政府の神仏分離令によって一時は廃寺となりましたが、本尊は「大日堂」と改称した本堂に安置していたため無事であり、1884年に寺が再興されました。

行基菩薩作とされる金剛界大日如来坐像は、高さが約146㎝の寄せ木造りで、四国では最大級。また、脇仏の聖観世音菩薩立像は智証大師作と伝えられています。これも高さ約172㎝と大きく、金剛界大日如来坐像同様に国の重要文化財に指定されています。また、大師ゆかりの楠の霊木、別名「爪彫り薬師」は奥の院です。明治(1868-1912)初めの大風で倒れましたが、跡地に一堂を建てて安置しています。この霊木は、頭、眼、鼻、耳、顔など、首から上の病に霊験があらたかとされています。薬師堂の脇には、土佐名水40選にも選ばれた大師御加持水が湧きます。

【本堂】
1997年に再建されました。檜と松による木組みで造られており、釘は一切使っていません。

【大師堂】
1983年に改修しました。大師像は土佐2代目藩主・山内忠義公に寄贈されました。

【その他見どころ】
・野市百人衆(武将・長宗我部軍の遺臣たち100人を使って水田を開拓させました。彼らは土佐郷士の初めとなりました)
・龍河洞(日本三大鍾乳洞のひとつ。全長4km)


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住所 〒781-5222 高知県香南市野市町母代寺476
電話番号 0887-56-0638
アクセス 南国インターチェンジから、国道32号線・県道45号線を南国方面へ。後免町交差点を左折し県道364号線を野市町方面へ向います。龍河洞方面へ向う表示に従い交差点を左折。バス停大日寺前を右折し山道を登ると正面にあります。
駐車場 普通/30台・マイクロバス/10台
駐車場代 無料