第88番 医王山 遍照光院 大窪寺

おおくぼじ
寺の歴史
八十八ヶ所結願の霊場「大窪寺」。徳島県の県境に近い矢筈山(標高782m)の東側中腹に位置します。縁起によると、717年に行基菩薩がこの地を訪れた際に、霊夢を感得し、草庵を建て修行をしたと言われます。815年に、唐から帰国した弘法大師が、現在の奥の院にある岩窟で、虚空蔵求聞持法を修法し堂宇を建立。等身大の薬師如来坐像を彫造し本尊とされました。また唐の恵果阿闍梨より授かった三国(印度、唐、日本)伝来の錫杖を納めて大窪寺と名づけ、結願の地と定めました。本堂西側にそそりたつ女体山には奥の院があります。大師が本尊に水を捧げるために独鈷で加持すると、清水が湧き出たと伝えられます。その水を薬とともに服用し、ご利益を受ける人も少なくありません。

女性の入山が、早くから認められ女人高野としても栄え、一時は百以上の堂宇を誇っていました。しかし天正の兵火や1900年の火災などで、寺勢は苦難を繰り返します。しかし高松藩主の庇護や歴代住職の尽力により興隆。結願聖地の法灯を守り続けています。「同行二人」を共にした金剛杖などは、大師堂脇の寶杖堂へ奉納されます。これらは毎年春夏の「柴灯護摩供」で供養されます。

その他見どころ
 本尊(秘仏。通常、薬師如来は左手に薬壺を持っていますが、大窪寺の本尊である薬師如来はホラ貝を持っています。人々の悩みや心の霧をホラ貝で吹き払うためでしょうか)
 大師堂(石段を登った所にあります。内部にはお砂踏みができる道場があります。八十八ヶ所の小さな本尊が祀られ、一周すれば参拝と同じご利益が得られると言われます)

年中行事
◇本尊護摩供
日時:毎月12日(8月は除く)
◇不動護摩供
日時:毎月28日
◇柴燈護摩供
日時:3月21日(春分の日)、8月11日(山の日)
◇土砂加持法要
日時:9月23日
◇星祭法要
日時:12月22日(冬至)
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住所 〒769-2306 香川県さぬき市多和兼割96
電話番号 0879-56-2278
アクセス 高松道志度I.Cから県道141号線、県道3号線を経由し、多和の交差点を左折して国道377号線を道なりに走ります。
駐車場 あり
駐車場代 無料
備考 宿坊:なし