第1番札所 竺和山 一乗院 霊山寺

じくわざん いちじょういん りょうぜんじ
【寺の歴史】
四国八十八ヶ所霊場の全行程はおよそ1460キロにおよびます。霊場を札所番号の順に巡拝する者にとって、ここは「発願の寺」であり、同行二人の長い旅の始まりにもなります。

縁起によると、聖武天皇(在位724-49)の勅願により行基菩薩が霊山寺を開創したとされています。815年、四国の東北から右廻りへ巡教していた際、弘法大師がこの寺を訪れました。そして、衆生の八十八の煩悩の浄化や心身の救済のため八十八の霊場を開こうと、この地で37日間修法を行いました。その時、数多くの僧侶が仏法を説く一老師を取り囲み、熱心に耳を傾けている光景を見たといいます。その光景がインドの霊鷲山で釈迦が説法をしていた情景と似ていたことから、インドの霊山を日本に移すという意味で「竺和山・霊山寺」と名づけました。

このときの念持仏が釈迦誕生仏像です。白鳳時代(645-710)の作で身の丈約14センチの小さな銅像です。弘法大師はこれを本尊の前に納め、この寺を第一番札所とした四国八十八ヶ所霊場の開設を祈願しました。

かつて霊山寺は阿波三大坊の一つとされ、荘厳な伽藍を誇りました。しかし1582年、長宗我部元親によって寺は全焼しました。その後、阿波藩主・蜂須賀光隆公によってようやく復興しましたが、1891年の火事で、本堂と多宝塔を除く全ての建物を再び失います。以来、100年の努力で往時の姿となったものの、おおかたが近年建てられた建物です。


【多宝塔】
霊山寺は天正年間(1573-1592)に長宗我部元親の攻撃で炎上しました。また1891年にも多宝塔を残し、2度目の消失をしています。応永年間(1394-1428)に建立された多宝塔は600年近い歴史を持ち、五智如来が祀られています。画像1


【縁結び観音】
縁結び観音は男女の縁結びだけでなく、健康との縁や仕事との縁、幸せとの縁など様々な縁結びにご利益があります。お賽銭だけでなく、水でお清めをしながら祈ることで功徳が得られます。画像2


【その他見どころ】
・一番札所であること(途中で困らないように、また、他人に迷惑をかけないように、長い遍路の旅には万全の用意が大事です。とくに最初の札所では心の準備を整えましょう)
・明治の庭(大師堂の北側にあります。遍路を始める「発願の寺」を象徴しています)


【年中行事】
◇正月護摩祈祷
日時:1月1日〜3日
◇星祭り・厄除け祈祷
日時:2月3日
◇接待講
日時:2月21日〜末日
◇釈迦誕生日・青葉祭り・花祭り
日時:4月第1日曜日
◇大師誕生日・青葉祭り
日時:6月15日
◇護摩供養
日時:毎月1日
◇御影供
日時:毎月21日
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住所 〒779-0230 徳島県鳴門市大麻町板東東塚鼻126
電話番号 088-689-1111
アクセス JR高徳線「板東駅」下車→約800m
徳島バス「霊山寺前」下車すぐ
第2番へ約1km(※バス便有り)
板野IC→車で約5分
高速バス停留所「鳴門西」→徒歩約20分
駐車場 普通100台・バス10~20台
駐車場代 無料
備考 宿坊:なし
公式HP:なし