第9番札所 正覚山 菩提院 法輪寺

しょうかくざん ぼたいいん ほうりんじ
【寺の歴史】
古くは白蛇山法林寺と称されました。現在の地より北4キロほど山間の法地ヶ渓にあって、壮大な伽藍を誇っていたと伝えられます。今では礎石や焼土のみ残っています。1582年の戦乱のさい、長宗我部元親による兵火で焼失したからです。

縁起によると、815年、この地方で弘法大師が巡教されていたとき、白蛇を見つけました。白蛇は仏の使いであるといわれていることから、大師は釈迦の涅槃像を彫造し、これを本尊として寺を開基しました。涅槃釈迦如来像は頭を北向きに、お顔を西向きに、右脇を下に寝ています。そばには白く枯れた沙羅双樹、釈迦を慕い嘆き悲しむ羅漢や動物たちの像が安置されています。数年に1度見ることができます。

現在地に移転し、再建されたのは正保年間(1644-48)のことです。当時の住職が転法林で覚をひらいたとされ、山号と寺名を「正覚山法輪寺」と改めました。しかし、1859年にまたしても罹災しています。これは村人が浄瑠璃芝居の稽古をしていた際に、堂内から出火したとわれ、鐘楼堂だけを残して全焼しました。明治時代(1868-1912)になって再建されたのが現在の姿です。

寺宝に「弘法大師御衣」が伝えられています。高野山奥の院で行われる弘法大師のお衣替えにちなんで、1882年に、明治天皇が法輪寺にくださったものです。

【本堂】
本尊である涅槃釈迦如来像は釈尊入滅の時の姿をあらわしています。そのお姿は頭北面西と言い、頭を北向きに、顔を西向きにして横たわっています。北枕の語源となったお姿です。自身の入滅をもって、まさに諸行無常の教えを説いています。釈尊入滅後、その教えは三国伝来し、ついには弘法大師空海へと繋がります。「一切衆生に仏性あり」―我々は皆、成仏することが可能です。四国遍路とは、自身の持っている仏の種に水をあげる修行ともいえます。

【わらじのお守り】
むかし、松葉杖なしでは歩けなかった人が参拝にきたとき、参道の真ん中あたりで足が軽くなり、松葉杖なしでも歩けるまで完治したという伝えがあります。本堂にたくさんの草鞋が奉納されているのは、そういうわけです。健脚祈願「足腰お願いわらじ」は納経所でお買い求めいただけます。

【年中行事】
・本尊御開帳
日時:数年に一度


フォトツアーを見る
住所 〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字田中198-2
電話番号 088-695-2080
アクセス 土成インターチェンジから、国道318号線を鴨島方面へ進み、県道12号線を脇町方面へ進んでいると看板がでているので道なりに進んで行くとたどり着きます。
駐車場 普通50台・又はマイクロバス30台・又は大型10台
駐車場代 無料

このスポットから近い「道の駅」

このページを見ている人は、こんなページも見ています