第58番札所 作礼山 千光院 仙遊寺

寺の歴史
山号になっている作礼山の山頂に近い、標高300ｍの高台に境内はあります。今治の市街地や四国一高い今治国際ホテルを眼下に望めます。その先には瀬戸内海に浮かぶ島々、さらには1999年に開通した「しまなみ海道」も一望できる眺望豊かな地です。

縁起によると、天智天皇（在位668-671）の勅願により、伊予の国主・越智守興公が堂宇を建立。本尊の千手観音菩薩像は天皇の念持仏です。海から上がってきた竜女が一刀三礼しながら彫って安置したと伝えられます。この伝説から「作礼山」が山号となり、竜宮から届けられたという伝説もあります。

さらに仙遊寺には阿坊仙人という僧にまつわる伝説があります。仙人は40年にわたって籠り七堂伽藍を整えましたが、718年に忽然と姿を消してしまいました。寺名はその阿坊仙人に由来しています。

弘法大師が四国霊場開創の折にこの寺で修法をされたときのことです。病に苦しむ人々を救済しようと井戸を掘り、また荒廃していた七堂伽藍を修復して再興、寺運は興隆しました。この井戸は旧参道の脇に残り、「お加持の井戸」として多くの諸病を救ったと伝えらており、信仰されています。

江戸時代（1603-1868）には荒廃して本堂と12社権現だけとなっていましたが、明治時代（1868-1912）の初期、高僧・宥蓮上人が山主となり、多くの信者とともに再興に尽力しました。宥蓮上人は1871年、日本最後の即身成仏として入定しています。境内には上人を供養した五輪塔があります。

その他見どころ
 竜燈桜碑
 犬塚池

年中行事
修正会、初祈祷会、新年祈祷会
日時：三が日
厄飛ばし柴燈大護摩供法会
日時：1月第二日曜日
大般若会
日時：1月17日
節分会
日時：2月3日
花祭り
日時：4月8日
弘法大師御影供
日時：4月29日
四万六千日大法会（夏祭り）
日時：8月9日の直近日曜日
大晦日、除夜の鐘
日時：12月31日
護摩会
日時：毎月21日