第59番札所 金光山 最勝院 国分寺

こんこうざん さいしょういん こくぶんじ
天平の面影が残る寺院
寺の歴史
伊予国分寺。この地域は伊予の国府があったところで、伊予文化発祥の地ともいえます。往時の国分寺はいまの寺から150mほど東にありました。東塔跡とみられる遺跡には13個の巨大な礎石があり、国の史蹟とされています。礎石の配置等から推測される七重塔の高さは60mほどです。豪壮な七堂伽藍を構えた寺観は、伊予の仏教界に君臨した天平の昔をしのばせ、その面影をいまに残しています。

国分寺は741年、聖武天皇(在位724-49)の勅願により行基菩薩によって開創されたと伝えられます。本尊は行基自ら彫造した薬師如来像です。第3世住職・智法律師のとき、弘法大師が長く滞在して「五大尊明王」の画像一幅を奉納。また大師の弟子・真如(?-862年)も2年間留まり、『法華経』の一部を書写して納めています。

その後の伊予国分寺は、悲運な災禍の歴史に見舞われます。まず、939年の「藤原純友の乱」により灰燼に帰しました。次に、1184年の源平合戦の戦火による焼失。3度目は南北朝時代の1364年、讃岐・細川頼之の兵火によって焼かれ、さらに4度目は長宗我部元親の「天正の兵火」にかかり、堂塔を焼失しています。相次ぐ罹災で寺は荒廃、1689年の寂本著『四國禮霊場記には「茅葺の小堂が寂しく建つのみ」旨が記されています。本格的な復興は江戸時代(1603-1868)後期からでした。

幸い寺には、古瓦をはじめ『国分寺文書』『大般若経』など数多い文化財が保存されています。

その他見どころ
 堂・本尊・書院・唐椿(四月初旬には径17cmほどの牡丹に似た花をつけ、楽しませてくれる)
フォトツアーを見る
住所 愛媛県今治市国分4-1-33
電話番号 0898-48-0533
アクセス JR今治駅からバスで約30分
今治小松自動車道今治湯ノ浦ICから車で約10分

今治インターチェンジから国道196号線を東予市を目指して走ります。高市交差点で左折後、直進。県道156号線を右折、約1km走ると左手にあります。
駐車場 あり 普通車15台/マイクロバス4台/大型車3台
駐車場代 普通車200円/マイクロバス500円/大型車1000円
備考 宿坊:なし