第5番札所 無尽山 荘厳院 地蔵寺

むじんざん しょうごんいん じそうじ
【寺の歴史】
嵯峨天皇(在位809-23)の勅願により、821年、弘法大師が地蔵寺を開創しました。弘法大師は、約5.5センチの勝軍地蔵菩薩を彫り、本尊に安置したと伝えられます。その後、淳和天皇(在位823-33)、仁明天皇(在位833-50)の3代にわたり天皇家が篤く帰依しました。

さらに紀州熊野権現の導師を務めていた浄函上人が、霊木に延命地蔵菩薩像を彫刻しました。その胎内に弘法大師作の勝軍地蔵菩薩を納めたと伝えられています。この勝軍地蔵菩薩の信仰からか、源頼朝、義経をはじめ、蜂須賀家といった武将たちが多く寄進しています。これらの寄進により寺領は拡大しました。また、阿波、讃岐、伊予の3ヶ国におよそ300を数える末寺ができ、塔頭も26寺にのぼったと伝えられます。

しかし、天正年間(1573-92)の長宗我部元親による兵火で、これらの寺はことごとく燃やされました。その後、歴代の僧侶や信者たちの尽力により寺は整備拡充されます。いまでも寺領は4万平方メートルにもおよびます。

本堂左の参道をとおり、石段をのぼったところが奥の院、羅漢堂です。1775年に、五百体の羅漢像と共に建てられました。しかし、1915年に参拝者の不注意で火事が起こり、多数の像が失われることに。いまは200ほどの羅漢像がさまざまな表情で並んでいます。また、境内の大銀杏は樹齢800年を超えています。母なる大木には寺の歴史が刻まれていることでしょう。

【五百羅漢】
等身大の羅漢像が並び、喜怒哀楽の表情をしています。本堂から徒歩5分、地蔵寺駐車場より車で2分。専用駐車場あり。(拝観料200円)

【水琴窟】
水琴窟は、山門から入って正面方丈入り口の左側にあります。澄んだ音色が響きます。

【その他見どころ】
・勝軍地蔵像
・淡島堂

【年中行事】
◇大護摩供養
日時:3月第1日曜日
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住所 〒779-0114 徳島県板野郡板野町羅漢字林東5
電話番号 088-672-4111
アクセス 藍住インターチェンジから、県道1号線を板野方面へ。次に県道12号線を板野・上板町方面へ。県道34号線と交差する道を右折。
駐車場 普通50台・マイクロバス20台・大型10台
駐車場代 無料