第31番札所 五台山 金色院 竹林寺

ごだいさん こんじきいん ちくりんじ
【寺の歴史】
当寺は「土佐の高知のはりまや橋で坊さんかんざし買うを見た…」で有名なよさこい節の舞台です。また「南海第一道場」という名でも知られており、学僧や名僧があつまる学問寺院でした。訪れた僧の一人に、高名な臨済宗の学僧である夢窓国師(1275-1351)がいます。夢窓国師は山麓に吸江庵を建て、修行を行い、2年余りも後進の育成に努めました。また、門前横には高知が生んだ世界的な植物学者、牧野富太郎博士(1862-1957)の記念館と県立牧野植物園があります。このことからも伺えるように、土佐の信仰や文化の中心地とも、土佐随一の名刹ともいわれる寺でした。

縁起では724年ころ、聖武天皇(在位724-49)が、中国・五台山に登って文殊菩薩に拝する夢を見ました。五台山に似た山を見つけるよう天皇から命じられた行基菩薩は、この地を選び、栴檀の木に文殊菩薩像を彫り、山上に建てた本堂に安置しました。大同年間(806-10)には弘法大師が当寺を訪れています。瑜伽行法を修法した弘法大使は、荒廃した堂塔を修復し、霊場に加えました。

また、1601年に山内一豊公が土佐初代藩主になって以来、当寺は歴代藩主の帰依が厚く、祈願所として繁栄しました。「文殊堂」と呼ばれる本堂は、江戸時代(1603-1868)前期に建てられた国の重要文化財です。山門左手の宝物館には藤原時代(894-1185)から鎌倉時代(1185-1333)にかけて作られた、国指定重要文化財の仏像17躰が収蔵されています。まさに県内きっての文化財の宝庫といえるでしょう。

眼下には高知の市街が広がります。瓢箪形に食い込んだ浦戸湾が美しく広がっています。

【五台山】
中国にも「五台山」があります。山西省にある標高3000mの霊山であり、文殊菩薩の霊場として仏教信仰の中心地でした。高知の五台山は標高145m、山全体が高知県立都市公園になっています。

【五重塔】
1980年に建立されました。高さ31.2m、総檜造り、鎌倉時代(1185-1333)初期の様式です。県内唯一の五重塔でもあります。

【その他見どころ】
・庭園(夢窓国師の作と伝えられ、国の指定名勝)

【年中行事】
・お福分け
日時:1月1日〜3日
・仁王尊祈願会
日時:1月16日と旧暦1月16日
・初文殊会式
日時:1月25日
・節分会
日時:2月3日
・針供養祭
日時:2月8日
・涅槃会
日時:2月15日
・春彼岸会
日時:お彼岸の入り日(変更有り)
・花まつり
日時:旧暦4月8日
・夏文殊会式
日時:6月24日
・お盆供養
日時:7月上旬〜8月末まで
・一休さん修行
日時:7月下旬〜8月(4回開催)
・秋彼岸会
日時:お彼岸の入り日(変更有り)
・五台山観月回
日時:中秋の名月頃
・竹林寺秋まつり
日時:11月下旬の土・日
・成道会
日時:12月8日
・除夜の鐘
日時:12月31日
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住所 〒781-8125 高知県高知市五台山3577
電話番号 088-882-3085
アクセス 高知インターチェンジから、高知北環状線を高知市街方面へ向い、国道32号線に左折、高須新町4丁目交差点で右折した後、五台山方面へ。標識に従って山道を登ると、左手にあります。
駐車場 普通100台・マイクロバス10台・大型5台
駐車場代 無料