第19番札所 橋池山 摩尼院 立江寺

きょうちざん まにいん たつえじ
【寺の歴史】
高野山真言宗の別格本山です。四国八十八ヶ所の根本道場といわれ、「四国の総関所」や「阿波の関所」として知られています。

縁起によると、聖武天皇(在位724-49)の勅願により、行基菩薩が創建しました。行基菩薩は光明皇后の安産を祈るため、5.5センチほどの小さな黄金の「子安の地蔵さん」を彫造しました。これを「延命地蔵菩薩」と名づけ、本尊にし、堂塔を建立したと伝えられます。815年、弘法大師がこのご本尊を拝しました。そのあまりの小ささに後世に失われる恐れがあると、弘法大師は像高1.9メートルもある延命地蔵像を新たに彫造し、その胎内に元のご本尊を納めました。このときに寺名も「立江寺」と号したといいます。当時は現在地より西へ400メートルほど山寄りの景勝地にあって、七堂伽藍を備えた巨刹だったと言われます。

天正の兵火(1575-85)では立江寺も逃れられず、壊滅的な打撃を受けました。しかし、本尊だけは奇しくも難を免れています。のちに、阿波初代藩主・蜂須賀家政公の篤い帰依をうけ、現在の地で再建されました。また、1974年の不慮の火災でもご本尊は救い出されています。1977年に再建された本堂には格天井画があります。東京芸術大学の教授等により花鳥風月などが描かれており、観音堂の絵天井とともに昭和の日本画を代表する文化財だと高く評価されています。寺伝の「釈迦三尊図」は国の重要文化財指定品です。

邪悪な心を裁く関所寺の半面、「子安の地蔵尊」「立江の地蔵さん」と親しまれています。

【肉付き鐘の緒の黒髪堂】
大師堂右手にある小さなお堂です。伝説いわく、不義をしたお京という女性が地蔵尊を拝もうとすると、お京の髪の毛が逆立ち、鐘の緒に巻き上げられました。あわてて懺悔したことで、お京の命は助かったと言います。

【白鷺橋】
寺の手前にあります。行基菩薩はこの橋で白鷺から暗示を受けたと伝えられます。

【その他見どころ】
・本堂
・観音堂の絵天井

【年中行事】
・大晦日、初詣
日時:元旦〜3日
・厄除け、開運、星祭祈祷会
日時:節分
・初会式・大植木市
日時:2月23日〜25日
・夏会式、施餓鬼会
日時:7月24日
・先祖供養、水子供養、流水潅頂
日時:11月23日
・護摩大祈祷会
日時:毎週 土曜日 13時
・ヨガ教室
日時:毎週 月曜日 木曜日 14:00~15:00


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住所 〒773-0017 徳島県小松島市立江町字若松13番地
電話番号 0885-37-1019
アクセス JR南小松島から西へ進み日開野町交差点で左折して国道55号線を南へ。標識に従って右折し、道案内に従って進みます。
駐車場 普通/30台・マイクロバス/5台・大型/6台
駐車場代 普通/30台(300円)・マイクロバス/5台(1000円)・大型/6台(1000円)
備考 宿坊:あり(200人)