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国の認定する伝統的建造物の保存地区に選定されている吉良川町は、蔵が立ち並び、日本の懐かしい町並みを今に残しています。この土地は台風が通りやすい場所であることから、風や雨から家を守るために、石で作られた外壁、屋根には「水切り瓦」など建築に対する工夫を見ることができます。静かな町並みは散歩にぴったりで、カフェもあります。
江戸中期より、一世一代の夢をかけ藍に沸き、繭に栄えた商いの町・南町通りは、吉野川の水運に恵まれ、その積出し港として栄え、一時は百を超える藍商人たちが栄華を極めました。連なる家並みは、ありし日の豪商たちが家運の隆盛を顕示する象徴としての「うだつ」が風雅な格子戸や白壁の土蔵と相まって、今なお当時の隆盛を物語っています。
旧街道沿いに江戸末期から明治、大正時代にかけて建てられた豪壮な商家や土蔵、町家などの建物が軒を連ね、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。今でも実際に住民が生活している生きた町並みでは、心地よい風の匂いが町中を覆い、散策していると時間の流れがゆるやかに感じられます。
江戸時代には上方へ向かう商船の「風待ちの港」として栄えていた香川県東かがわ市引田(ひけた)地区。醤油や日本酒の製造も盛んで、最盛期には10軒もの醤油醸造所や酒蔵があったそう。地域には紅殻(べんがら)色の壁が特徴的な「かめびし屋」(1753年創業)や、商屋をリニューアルした観光施設「讃州井筒屋敷」がある他、東かがわ市が全国生産シェア№1を誇る手袋の資料館やギャラリーがあり、伝統が楽しめる隠れた名スポットといえます。