四国の名建築・歴史的建造物スポット特集!瀬戸内国際芸術祭2025とあわせて行きたい53選+α

四国には建築ファンから「建築王国」と称される香川県をはじめ、高知や徳島、愛媛にも世界的建築家による名建築や町並み、お城など日本の伝統的美しさを感じるスポットがたくさんあります。自然やグルメ、宿を満喫するのはもちろん、地域の人々との交流も楽しみながら、建築めぐりはいかがですか?

名建築、歴史的建造物を楽しむ旅のススメ

モダニズム建築を確立した巨匠・丹下健三作品をはじめ、著名建築家の名作や歴史的建造物が多数点在する四国。瀬戸内国際芸術祭をきっかけに、「建築との出会い」をテーマに旅のプランを立ててみるのはいかがでしょうか。
この特集では、概ね、第二次世界大戦以降の建造物を「現代建築」、19世紀から第二次世界大戦頃までのものを「近代建築」、それ以前のものを「歴史的建造物」としてご紹介します(※建築の分類方法には諸説あります。)。建築年代ごとの流行りの様式やデザインなどを比較してみるのも鑑賞ポイントのひとつ。時代を超えて受け継がれる普遍的な「美しさ」に気づくこともあるでしょう。普段何気なく見ていた身近な街の風景が、ひと味違って見える面白さに気づくことにもつながります。

四国はアート・名建築が集まる!

1950年から24年間香川県知事を務め、戦後香川の復興に尽力した金子正則氏。香川県の文化・芸術振興に大きな影響を与え、1958年の「香川県庁舎東館」竣工の立役者の1人です。
アートを生かした地域づくりを目指した金子氏は、県外から多才な芸術家を招いて「芸術村」の構想を発案。これを機に、彫刻家のイサム・ノグチや流政之が香川県に制作拠点を構えました。その後、世界的巨匠の作品作りをサポートしたことによって、地元の職人たちの能力も開花。こうして「アート県かがわ」は躍進し、やがて「瀬戸内国際芸術祭」の開催へとつながる礎となりました。

また、瀬戸内海をはじめとする美しい景観を誇る四国の自然には、人々を惹きつけるパワーがあります。代表的なものでは、世界に名を馳せる建築家・隈研吾氏は、高知県梼原町にある古い芝居小屋からアイデアやインスピレーションを得て、木材を多用し自然と調和した独特なデザインを構築したと言われています。

3年に1回開催される瀬戸内国際芸術祭、なぜ瀬戸内・香川で開催される?

瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内の島々を舞台に、3年に1度開催される現代アートの祭典。2010年の第1回を皮切りに、2025年で6回目を迎える国際的な芸術祭です。春・夏・秋の3シーズンで開催され、通算会期は約100日間。季節ごとの魅力を体験でき、期間中は国内外から約100万人の人々が訪れます。
芸術祭の舞台である香川県は、アート県として知られています。また、直島をはじめとする瀬戸内の島々は、それぞれ特有の地域資源(歴史・文化・生活・自然・産業・食の魅力など)の宝庫。これらを活かしながら瀬戸内の島々をはじめとした「海の復権」をメインテーマに芸術祭が開催されます。

といっても、芸術祭の開催エリアは四国のごく一部に過ぎません。せっかく瀬戸内に行くなら、四国4県を巡らないともったいない!少し足を延ばして、ほかのアートなスポットも存分に満喫してみませんか?

四国には名建築がいっぱい!会期外でも鑑賞可能なのが◎

芸術祭の会場以外にも、たくさんの名建築が点在する四国。コンパクトにまとまった四国なら移動距離も短く、1泊するだけで鑑賞できるスポットをグッと増やすことができます。
また、芸術祭は期間限定の催しですが、会期以外でも常時鑑賞できるのもおすすめポイント。世界的に著名な作家の作品も数多くあるため、見どころ満載です。

効率良くめぐるには、JRやバスのほか、レンタカーやレンタサイクル等の利用もおすすめ。
四国をお得に周遊できる「ドライブパス」(四国内の高速道路が乗り放題)や「四国フリーきっぷ」(JR四国全線乗り放題)、チケット購入などがお得になる「しこくるりアプリ」も要チェック!上手に活用して、快適な旅をお楽しみください。

【高知県】太平洋と山々が織りなす自然美

太平洋に面した高知県は、美しい海岸線をはじめとする海の絶景が豊富。山の方に行けばまるで宝石のように輝く四万十川や仁淀川など、自然美あふれる地域です。桂浜の夕日や坂本龍馬の足跡を辿る旅は、心に残る思い出を作ります。また、カツオのたたきなど高知の食文化も見どころ満載。建築鑑賞も自然も食も楽しめるのが高知旅の魅力です。

【注目スポット】
雲の上の図書館は、新国立競技場の設計に携わったとしても有名な建築家、隈研吾氏が設計し、梼原(ゆすはら)産の木材をふんだんに使用した図書館です。木材が突き出しているような天井が印象的。靴を脱いで入館するため、木の感触や香りを楽しむくつろぎの空間が広がります。
館内にはボルダリング設備やカフェコーナーも併設され、さまざまな方々の世代間交流ができる憩いの場として親しまれています。

おすすめの町並み:吉良川の町並み(室戸市)

おすすめの町並み:吉良川の町並み(室戸市)

高知東部の建築文化を見るなら吉良川で

国の認定する伝統的建造物の保存地区に選定されている吉良川町は、蔵が立ち並び、日本の懐かしい町並みを今に残しています。この土地は台風が通りやすい場所であることから、風や雨から家を守るために、石で作られた外壁、屋根には「水切り瓦」など建築に対する工夫を見ることができます。静かな町並みは散歩にぴったりで、カフェもあります。

おすすめの建築物(高知県)

隈研吾設計建造物群(梼原町)
高知県梼原町では、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム、国立競技場の設計にも携わった建築家・隈研吾氏による多数の木造大型建築をご覧いただけます。
代表的な建造物:梼原町総合庁舎まちの駅「ゆすはら」(マルシェ・ユスハラ)雲の上のギャラリーYURURIゆすはら雲の上の図書館(梼原町立図書館)
横倉山自然の森博物館
貴重な動植物の宝庫である横倉山をテーマにした自然史博物館。世界的建築家・安藤忠雄氏の設計による建物は、自然に溶け込む美しい佇まいが特徴です。館内では、世界の化石展示や「アカガシの原生林」の再現コーナー、植物分類学の父・牧野富太郎博士の業績紹介など、地球の歴史や生物の進化、牧野博士の横倉山への想いに触れられます。
海のギャラリー
日本でも珍しいの貝類展示館では、洋画家・黒原和男氏のコレクション約3千種5万点の貝を展示。日本の三宝と称される貝や、1m超の大型貝、1mm以下の微小貝など、多様な貝を鑑賞できます。また、白と青を基調としたモダンな建物は、2003年に日本建築学会などにより「日本におけるモダンムーブメントの建築100選」に認定されています。

【徳島県】秘境に渦潮など、大自然の魅力と伝統文化

徳島県は、個性的な自然の美しさが魅力の観光地。かずら橋で有名な祖谷渓谷や鳴門海峡の渦潮は訪れる人々を魅了します。また、阿波踊りは全国的に有名で、夏には多くの観光客が訪れます。また、吉野川でのラフティングや藍染、大谷焼、美馬和傘などの工芸品や、阿波おどりのような伝統文化が魅力。自然、文化、グルメが融合した徳島県で、心温まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

【注目スポット】
大塚国際美術館は、世界26カ国の西洋名画を特殊技術によって陶板で原寸大に再現した美術館。その鑑賞ルートは約4kmに及び、日本にいながらまるで世界の美術館めぐりをしているかのような体験ができます。古代壁画から現代絵画まで至宝の名画約1,000点あまりを展示。『モナ・リザ』、『ひまわり』、『ゲルニカ』など、西洋美術をより深く楽しく理解できる空間が展開されています。

おすすめの町並み:脇町うだつの町並み(美馬市)

おすすめの町並み:脇町うだつの町並み(美馬市)

うだつが上がる白壁のまち

江戸中期より、一世一代の夢をかけ藍に沸き、繭に栄えた商いの町・南町通りは、吉野川の水運に恵まれ、その積出し港として栄え、一時は百を超える藍商人たちが栄華を極めました。連なる家並みは、ありし日の豪商たちが家運の隆盛を顕示する象徴としての「うだつ」が風雅な格子戸や白壁の土蔵と相まって、今なお当時の隆盛を物語っています。

おすすめの建築物(徳島県)

上勝町ゼロ・ウェイストセンター
2003年に日本初のゼロ・ウェイスト宣言をした上勝町の理念を体現する複合施設です。ごみ分別処理場に教育、研究、発信、宿泊機能を加え、環境に配慮した設計が特徴です。45種以上に分別するごみステーション、リユース店、宿泊施設があり、ゼロ・ウェイストを体験できます。太陽光発電や雨水利用システムも導入され、国内外から注目されています。
鳴門市ドイツ館
ドイツ館は、第一次世界大戦時に鳴門市の板東俘虜収容所に収容されたドイツ兵と地域住民との交流を伝える施設。1972年に元俘虜からの寄贈資料を基に開館しましたが、1993年、東四国国体開催を記念して新ドイツ館が建設され、現在の場所に移転しました。新館では、ドイツ兵と地域住民の交流を示す資料や、当時の様子を伝える展示を見ることができます。
三河家住宅
1928年築の三河家住宅は、医師・三河義行の自邸として建てられた鉄筋コンクリート造の洋風建築です。設計は木内豊次郎によるもので、ドイツ表現主義の意匠が随所にみられます。特徴的な辛子色の外壁やステンドグラス、屋根の装飾は、芸術作品としての建築を色濃く反映。徳島大空襲の戦禍を免れた貴重な戦前建築であり、2007年に国の重要文化財に指定されました。

【愛媛県】温泉など歴史と自然を感じるスポットと建築

愛媛県は、豊かな歴史と美しい自然が融合した魅力的な観光地です。松山市の松山城は、江戸時代に築かれた名城で、天守からの絶景は必見です。また、しまなみ海道ではサイクリングを楽しみながら、瀬戸内海の美しい島々を巡り、地元の新鮮な海の幸を堪能できるのが愛媛の魅力です。

【注目スポット】
旧別子銅山 東平は新居浜の深い山中に現存する別子銅山の産業遺産群です。最盛期には多くの人々が暮らす大変賑わった町でしたが、別子銅山の閉山に伴い、今はその遺構のみが残ります。近年では、石垣やレンガで造られた建物のイメージと、高所にあることからその姿が『東洋のマチュピチュ』と呼ばれ、多くの観光客を集めています。

おすすめの町並み:八日市・護国の町並み(内子町)

おすすめの町並み:八日市・護国の町並み(内子町)

趣のある建物が演出する和みの町並み

旧街道沿いに江戸末期から明治、大正時代にかけて建てられた豪壮な商家や土蔵、町家などの建物が軒を連ね、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。今でも実際に住民が生活している生きた町並みでは、心地よい風の匂いが町中を覆い、散策していると時間の流れがゆるやかに感じられます。

おすすめの建築物(愛媛県)

亀老山展望公園
大島南端の亀老山頂上にある展望公園は、しまなみ海道随一の絶景スポットです。晴天時には石鎚山まで見渡せ、夕日やライトアップされた来島海峡大橋も楽しめます。建築家・隈研吾氏設計の展望台は、景観を損ねないよう地中に埋め込まれ、そのデザインも高く評価されています。「亀老山山頂から望む来島海峡」は四国八十八景に選ばれています。
今治市伊東豊雄建築ミュージアム
国内でも珍しい現代建築専門のミュージアム。建築家・伊東豊雄の建築を紹介するスティールハットと、旧自邸を再生したシルバーハットの2棟からなります。スティールハットでは、伊東豊雄の建築展を開催。濃紺の絨毯敷きの床に座ったり寝転んだりして、くつろぎながら鑑賞できます。独特な空間は、ぜひ実際に訪れて体験してください。
愛媛県庁本館
愛媛県庁本館は、正門を中心に左右対称で、鳥が翼を広げたような形が特徴的。館内は、貴賓室や正庁などにアーチや彫刻などの装飾が施された格調高い造りとなっています。建築当時としては珍しいエレベーターやステンドグラス、電話ボックスなども見どころです。映画「世界の中心で愛をさけぶ」のロケ地にもなりました。

【香川県】アートと名建築の融合「アート県かがわ」

香川といえば讃岐うどんのイメージの方も多いかもしれませんが、美しい海に面する香川県は、直島や豊島をはじめとしたアートアイランドが点在し、現代アートの宝庫です。特に、直島の地中美術館やベネッセハウスは世界的に有名です。さらに、こんぴらさん(金刀比羅宮)への参拝も人気で、長い階段を登ると絶景が広がります。島旅とアート、海の恵みを楽しみ、心豊かなひとときを過ごしてみてください。

【注目スポット】
香川県庁舎東館は、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を日本人で初めて受賞した建築家、丹下健三の初期代表作で1958年に竣工しました。日本の伝統とモダニズムを融合させた、建築史上もっとも重要な作品のひとつと評されています。伝統的な木造建築を彷彿とさせながら、打ちっ放しコンクリートがモダンな印象を与える外観です。人々を自然に迎え入れるピロティやガラス張りの開放的なロビーは、戦後の庁舎建築の手本となりました。1階の壁画は香川県出身の洋画家・猪熊弦一郎が手掛けています。
2022年2月には「香川県庁舎旧本館及び東館」として、国の重要文化財に指定されました。

おすすめの町並み:引田の町並み(東かがわ市)

おすすめの町並み:引田の町並み(東かがわ市)

往時のにぎわいを今に伝えるアンティークなまち並み

江戸時代には上方へ向かう商船の「風待ちの港」として栄えていた香川県東かがわ市引田(ひけた)地区。醤油や日本酒の製造も盛んで、最盛期には10軒もの醤油醸造所や酒蔵があったそう。地域には紅殻(べんがら)色の壁が特徴的な「かめびし屋」(1753年創業)や、商屋をリニューアルした観光施設「讃州井筒屋敷」がある他、東かがわ市が全国生産シェア№1を誇る手袋の資料館やギャラリーがあり、伝統が楽しめる隠れた名スポットといえます。

おすすめの建築物(香川県)

高松丸亀町壱番街前ドーム
香川県高松市の中心部に位置し、江戸時代初期から続く全長約470mの歴史ある商店街。近年、大規模な再開発により現代的で洗練された姿に生まれ変わりました。高さ約20mのガラスのアーケードが特徴で、明るく開放的な空間で多彩なジャンルの店舗が楽しめます。ドーム広場の景観は、イタリア・ミラノの「ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」にも似ていると話題です。
高松市水道資料館
高松市水道資料館は、1921年に高松市に近代水道をもたらした浄水場の跡地で、近代水道百選にも選ばれた歴史的施設です。大正時代の建造物がほぼ当時のまま残されており、特に白い壁と青い窓枠が特徴的なポンプ場は国の登録有形文化財に指定されています。他にも、事務所や倉庫など、歴史的価値の高い建造物が数多く残されており、当時の様子を今に伝えています。
豊稔池堰堤(アーチダム)
阿讃山脈の柞田川上流にある豊稔池堰堤は、中世ヨーロッパの古城を思わせる風格を持つコンクリート製溜池堰堤です。両端は重力式、中央はマルチプルアーチ式という独特の構造で、農業土木史上高い価値を持ち、重要文化財に指定されています。約500haの農地を潤す水源として現在も活用され、四季折々の美しい景観は観光客を魅了します。特に夏に行われる放流は、風物詩として親しまれています。

番外編:お城を見に行こう!四国の城郭建築

四国には「現存天守12城」と称される江戸時代以前に建造された天守の4つが存在しています。
深い歴史を誇る四国のお城は、歴史好き・自然好き・建築好き問わず、魅了されること間違いなし!
丸亀城【現存天守12城】
 
松山城【現存天守12城】
 
宇和島城【現存天守12城】
 
高知城【現存天守12城】
 
大洲城
 
日和佐城
 

四国のおすすめ観光スポット

四国の数ある観光スポットの中で、特に人気の高い定番スポットをご紹介します。
旅のプランに取り入れれば、より一層楽しくなること間違いなし!その魅力を、実際に行き、見て、感じてください。
【高知県】にこ淵
仁淀川の上流にあたるにこ淵は、「この青こそが仁淀ブルー」と言わしめたほどの屈指のスポット。清流がまっすぐ降り注ぐ小さな淵で、滝つぼであるにもかかわらず底が見えるほどの透明度を誇ります。木々に囲まれた谷底の滝壺はうっすらと光が差し込み、時間帯によって水の色がグリーンにもブルーにも変化します。
【高知県】ひろめ市場
高知の郷土料理はもちろん世界の味まで楽しめる「ひろめ市場」は、高知県民や観光客のお腹を満たす商業施設で、高知城のそばにあります。ノスタルジックな雰囲気の施設内には屋台スタイルの飲食店や、威勢のいい鮮魚店・精肉店、ユニークな雑貨店に洋服店などで、65店ほどがぎっしり集まっています。
【徳島県】祖谷のかずら橋
平家一族の哀話を秘める、秘境“祖谷”にあるかずら橋。シラクチカズラ(重さ約5トン)で作られたもので、長さ45m・幅2m・水面上14m。昔は深山渓谷地帯の唯一の交通施設であった。3年毎に架け替えが行われる。(昭和30年2月3日 国指定民俗重要文化財)
【徳島県】大鳴門橋遊歩道 渦の道
本州四国連絡橋の大鳴門橋の橋桁スペースを利用して、450mの遊歩道と渦潮展望室を設置した観潮施設。渦潮と大鳴門橋の体験見学ができる。鳴門公園には、大鳴門橋や渦潮が見渡せる展望台や数多くの景勝地・大鳴門橋架橋記念館エディ・大塚国際美術館・エスカヒル鳴門・観潮船などがあります。遊歩道を利用して観光スポット巡りを楽しんでいただけます。
【愛媛県】しまなみ海道サイクリング
瀬戸内しまなみ海道は、瀬戸内海を跨いで、今治(愛媛県)と尾道(広島県)を結ぶ、風光明媚な交通の要路。3架橋のうち、唯一自転車道路を併設しており、多島美の瀬戸内海を自転車で渡れる、サイクリストの聖地として国内外に知られています。今治・尾道の各レンタサイクルターミナル間では乗り捨て可能であり、今治側の起点となるサンライズ糸山にはE-BIKEも配備されるなど、体力に自信のない人でも気軽に素晴らしいサイクリングを楽しめます。
【愛媛県】JR下灘駅
今では鉄道ファンでなくとも説明不要なほど有名となった駅。ホームに広がる美しい景観から、これまでに数々の映画やドラマに登場してきたほか、JRの青春18きっぷのポスターなどにも起用されてきた。日中は日差しを受けた海面がキラキラと光り、夕暮れには夕日に照らされた黄金の海が光り輝く景観はどこから見ても絵になる。
観光列車「伊予灘ものがたり」に乗れば、伊予灘の海や美しい夕日を間近に眺めながら、愛媛の伝統工芸や食事を楽しむことができます。
【香川県】父母ヶ浜
約1kmのロングビーチを誇る穏やかな海水浴場。毎年夏には多くの海水浴客が訪れます。瀬戸内海の燧灘に沈む夕日が美しく、絶景スポットとして知られています。平成30年8月には、じゃらん「行ってみたい夕日絶景」アンケートで1位に選ばれました。他にも鏡に映る景色が人気になっています。
【香川県】高屋神社(天空の鳥居)
高屋神社は、讃岐に二十四ある延喜式内社のひとつで、瀬戸内海を見下ろす標高404mに位置する本宮の鳥居が近年「天空の鳥居」として一躍有名となり、フォトジェニックスポットとして話題を集めています。鳥居越しには観音寺市街と雄大な瀬戸内海が一望できます。
お遍路(四国八十八ケ所霊場)
弘法大師・空海が修行をした四国八十八ヶ所の霊場を巡る四国遍路。元々は修行僧の巡礼が中心でしたが、現在では健康祈願や先祖供養といった信仰的なものから、自分探しや霊場・パワースポット巡りといった観光的な巡礼も増えています。ぜひ、自分に合った旅のスタイルでお遍路を楽しみください。

まとめ

いかがでしたか?古い歴史や文化を背景に、自然美あふれる四国は魅力の宝庫。その中で、アートや建築にふれながら感性を磨けば、きっと新しい発見や出会いもあるはずです!

なお、瀬戸芸では、“こえび隊”と呼ばれるボランティアサポーターの活動もあります。島が好き!アートが好き!芸術祭を手伝いたい!と思う方なら、いつからでも、誰でも参加できるので興味のある方は、ぜひ公式サイトのチェックを。
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まだまだ本文中で紹介しきれなかった建築スポット

まだまだ記事本文中で紹介しきれなかった建築スポットがありますので、一気にご紹介させていただきます!

高知県の建築スポット<現代建築>

高知県立高知城歴史博物館
高知城歴史博物館は、山内家伝来の貴重な資料を収蔵し、高知の歴史と文化を伝える博物館です。国宝や重要文化財を含む多彩な展示で土佐藩や幕末維新期の志士たちの息吹を感じられます。常設展に加え、企画展も随時開催。体験型展示や映像も充実しており、大人から子供まで楽しめる施設です。展望ロビーは高知城を眺めるベストスポットです。
JR高知駅
2008年に高架化されたJR高知駅は、長さ約61mの巨大な「くじらドーム」が象徴的な近代的な駅舎です。高知の自然、歴史、文化をイメージしたデザインで、白を基調とした開放的な空間が特徴。駅舎内には、高知の特産品を扱うショップやレストラン、観光案内所が併設され、観光客や地元の人々で賑わっています。
隈研吾設計建造物群(梼原町)
高知県梼原町では、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム、国立競技場の設計にも携わった建築家・隈研吾氏による多数の木造大型建築をご覧いただけます。
代表的な建造物:梼原町総合庁舎まちの駅「ゆすはら」(マルシェ・ユスハラ)雲の上のギャラリーYURURIゆすはら雲の上の図書館(梼原町立図書館)
牧野富太郎記念館(高知県立牧野植物園内)
年間を通じて3000種類以上の植物が楽しめる高知県立牧野植物園 。世界的な植物学者、牧野富太郎博士の業績をわかりやすく展示した日本で有数の総合植物園です。直筆の植物図などを展示した常設展示室のほかジャングルのような温室や東洋の園芸植物などが観賞できる50周年記念庭園など、見どころいっぱい。オリジナルグッズが揃うショップや、高知の食材を使ったランチが人気のレストランも。
横倉山自然の森博物館
貴重な動植物の宝庫である横倉山をテーマにした自然史博物館。世界的建築家・安藤忠雄氏の設計による建物は、自然に溶け込む美しい佇まいが特徴です。館内では、世界の化石展示や「アカガシの原生林」の再現コーナー、植物分類学の父・牧野富太郎博士の業績紹介など、地球の歴史や生物の進化、牧野博士の横倉山への想いに触れられます。
香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム
アンパンマンの生みの親、やなせたかしの故郷にあるミュージアム。4階のギャラリーで、アンパンマンの大型タブロー画や絵本原画を展示するほか、地下のアンパンマンワールドでは、アンパンマンの仲間たちが暮らす町並みを再現したジオラマが広がります。併設する詩とメルヘン絵本館では、やなせたかしが編集長を務めた雑誌『詩とメルヘン』の表紙原画などを展示。アンパンマンの世界とやなせ氏の多彩な作品を楽しめる、子どもから大人まで楽しめる美術館です。
高知県立坂本龍馬記念館
英雄・坂本龍馬の生涯と業績を伝える資料館。2018年のリニューアルを経て、龍馬の手紙を多数展示する新館と、体験型展示が楽しめる本館で構成されています。新館では、龍馬の直筆の手紙や貴重な資料、映像を通して龍馬の生涯を紹介。本館では、近江屋の復元模型や映像による体験型展示で幕末史を学べます。太平洋を一望できる絶景や、握手できる等身大の龍馬像も人気の写真撮影スポットです。
足摺海底館
足摺宇和海国立公園内にあり、四国有数の透視度を誇る海域に建つ高さ24Mの巨大な海中展望塔。塔の内部は海上展望室と海面下7Mの海底に集う製帯魚や四季折々の魚群を見学できる海中展望室があります。グレ、ハリセンボン、チョウチョウウオは年中見れます。冬~春のイワシやアジの大回遊、秋のカマスの回遊、海ガメ、エイに出くわすこともあります。 
海のギャラリー
日本でも珍しいの貝類展示館では、洋画家・黒原和男氏のコレクション約3千種5万点の貝を展示。日本の三宝と称される貝や、1m超の大型貝、1mm以下の微小貝など、多様な貝を鑑賞できます。また、白と青を基調としたモダンな建物は、2003年に日本建築学会などにより「日本におけるモダンムーブメントの建築100選」に認定されています。

徳島県の建築スポット<現代・近代建築>

上勝町ゼロ・ウェイストセンター
2003年に日本初のゼロ・ウェイスト宣言をした上勝町の理念を体現する複合施設です。ごみ分別処理場に教育、研究、発信、宿泊機能を加え、環境に配慮した設計が特徴です。45種以上に分別するごみステーション、リユース店、宿泊施設があり、ゼロ・ウェイストを体験できます。太陽光発電や雨水利用システムも導入され、国内外から注目されています。
大塚国際美術館
世界26カ国の西洋名画を特殊技術によって陶板で原寸大に再現した美術館。その鑑賞ルートは約4kmに及び、日本にいながらまるで世界の美術館めぐりをしているかのような体験ができます。古代壁画から現代絵画まで至宝の名画約1,000点あまりを展示。モナ・リザ、ヒマワリ、ゲルニカなど、西洋美術をより深く楽しく理解できる空間が展開されています。
相生森林美術館
相生森林美術館は、木材の産地として栄えた町にある、木にこだわった珍しい美術館です。木彫と木版画を中心に収集し、建畠覚造、鈴木実、流政之らの秀作や、江戸時代の浮世絵から現代作家までの木版画を幅広く収蔵しています。木の素材感を活かした展示が特徴で、木の温もりを感じながら芸術鑑賞を楽しめます。
鳴門市ドイツ館
ドイツ館は、第一次世界大戦時に鳴門市の板東俘虜収容所に収容されたドイツ兵と地域住民との交流を伝える施設。1972年に元俘虜からの寄贈資料を基に開館しましたが、1993年、東四国国体開催を記念して新ドイツ館が建設され、現在の場所に移転しました。新館では、ドイツ兵と地域住民の交流を示す資料や、当時の様子を伝える展示を見ることができます。
あわぎんホール(徳島県郷土文化会館)
徳島市中心部にある多目的ホール「あわぎんホール」は、多様な用途に対応できる機能性と美しいデザインを兼ね備えています。優れた音響効果のホール内部は快適な鑑賞空間を提供し、周辺の緑地帯との調和も感じられます。建築家・西山夘三氏の晩年の作品で、同氏の住居学・建築計画学の思想が反映された貴重な建築物です。
徳島県立文書館
徳島県立文書館は、文化の森総合公園内にある、1930年竣工の旧徳島県庁舎の一部を利用した公文書館です。建築家・佐野利器が設計した建物は、重厚な外観と、中央玄関の堂々とした佇まいが特徴。館内では、徳島県の歴史を物語る貴重な公文書や古文書を収集・保存・公開しており、郷土の歴史・文化に触れることができます。
三河家住宅
1928年築の三河家住宅は、医師・三河義行の自邸として建てられた鉄筋コンクリート造の洋風建築。設計は木内豊次郎によるもので、ドイツ表現主義の意匠が随所にみられます。特徴的な辛子色の外壁やステンドグラス、屋根の装飾は、芸術作品としての建築を色濃く反映。徳島大空襲の戦禍を免れた貴重な戦前建築であり、2007年に国の重要文化財に指定されました。
樫野倶楽部(登録有形文化財 樫野邸 ほか)
樫野倶楽部は、大正時代の邸宅「樫野邸」(国の登録有形文化財)を中心とした結婚式場。10年の歳月かけて建てられた樫野邸は、贅を尽くした内装と職人技が光る調度品が魅力。また、敷地内には江戸時代の武家屋敷を移築した「風雅庭」があり、名家の格式と武家屋敷の風格を伝えます。

愛媛県の建築スポット<現代建築>

みなと交流センター「はーばりー」
「はーばりー」は今治港にある多目的施設。原広司氏が設計した建物は、船をモチーフにした外観とガラス張りの開放的な空間が特徴です。瀬戸内海の景色を一望でき、交流スペース、観光案内所、カフェなどを備えます。フェリーや高速船のチケット売り場、レンタサイクルもあり、観光にも便利。名称は「ハーバー」と今治の「バリ」を組み合わせたものです。
今治市伊東豊雄建築ミュージアム
国内でも珍しい現代建築専門のミュージアム。建築家・伊東豊雄の建築を紹介するスティールハットと、旧自邸を再生したシルバーハットの2棟からなります。スティールハットでは、伊東豊雄の建築展を開催。濃紺の絨毯敷きの床に座ったり寝転んだりして、くつろぎながら鑑賞できます。独特な空間は、ぜひ実際に訪れて体験してください。
今治市岩田健母と子のミュージアム
小学校跡に建つ岩田健彫刻美術館は、平和への祈りを込めた母子像や子供の像など、岩田健氏の彫刻作品44点を展示しています。作品は実際に触れることができ、温かみを感じられます。建築家・伊東豊雄氏設計の建物も見どころで、芝生の中庭を白いコンクリートが囲む円形の空間が特徴的です。廃校を利用した宿泊施設も併設され、アートと自然を満喫できます。
坂の上の雲ミュージアム
坂の上の雲ミュージアムは、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」をテーマにしたミュージアム。主人公の秋山兄弟と正岡子規に関する展示を中心に、当時の日本や登場人物たちの歩みを分かりやすく紹介しています。建築家・安藤忠雄氏設計の建物は、地下1階、地上4階建てで、松山城の景観に調和した造りとなっています。原作未読の方でも、歴史と文学に触れることができる空間です。
ところミュージアム大三島
平成16年春に開館したアートミュージアム。アメリカで活動するノエ・カッツやマリソール・トム・ウェッセルマンを始め、サン・ピエトロ寺院大聖堂の門扉を14年かけて制作したことで世界的に知られるジャコモ・マンズー、日本の林範親、深井隆の立体作品など約30点を展示している。建物から望める瀬戸内海も全てがアートとなっている。
愛媛県総合科学博物館
愛媛県総合科学博物館は、新居浜市にある自然、科学技術、産業をテーマにした博物館です。世界で2番目の規模を誇るドームスクリーンをもつプラネタリウムでは、リアルな星空を体験できます。恐竜模型を展示する自然館、体験装置を備えた科学技術館、産業館の3つのゾーンで構成。自然と調和したデザインの建物も魅力です。
亀老山展望公園
大島南端の亀老山頂上にある展望公園は、しまなみ海道随一の絶景スポットです。晴天時には石鎚山まで見渡せ、夕日やライトアップされた来島海峡大橋も楽しめます。建築家・隈研吾氏設計の展望台は、景観を損ねないよう地中に埋め込まれ、そのデザインも高く評価されています。「亀老山山頂から望む来島海峡」は四国八十八景に選ばれています。
道後舘
道後舘は、黒川紀章氏設計の旅館で、伝統美と現代デザインが融合しています。館内には滝や川が流れ、江戸の旅籠をイメージした空間で道後温泉の歴史を感じられます。露天風呂など温泉施設も充実。高台に位置し、松山城や道後温泉街を一望できるロケーションにあることも魅力です。

愛媛県の建築スポット<近代建築>

愛媛県庁本館
愛媛県庁本館は、正門を中心に左右対称で、鳥が翼を広げたような形が特徴的。館内は、貴賓室や正庁などにアーチや彫刻などの装飾が施された格調高い造りとなっています。建築当時としては珍しいエレベーターやステンドグラス、電話ボックスなども見どころです。映画「世界の中心で愛をさけぶ」のロケ地にもなりました。
萬翠荘
萬翠荘は旧松山藩主の子孫あたる久松定謨伯爵の別邸として建てられたフランス・ルネッサンス様式の洋館です。皇族や名士の社交場として利用され、現在はイベントや展示会場として活用されています。市街中心部にありながら喧騒を離れ、大正ロマンを感じられる特別な場所です。
おおず赤煉瓦館
おおず赤煉瓦館は、明治34年に建てられた旧大洲商業銀行の建物を活用した観光施設。赤煉瓦の外壁と和瓦の屋根が特徴的な和洋折衷の建物で、明治と大正時代の雰囲気を感じられます。館内には、当時の銀行の面影を残す展示や、大洲の特産品を販売するショップ、カフェ、ナチュラルガーデンや中庭などがあり、異国情緒あふれる空間を楽しめます。
旧白石和太郎邸洋館
旧白石和太郎邸洋館は、明治時代に建てられた和洋折衷の擬洋館です。鉱山業や紡績業で成功した白石和太郎が建て、ギリシャ建築を思わせる外観と、ヨーロッパ風の精緻な彫刻が特徴です。玄関の天井には世界地図が描かれるなど、細部にまでこだわった装飾が施されています。
宇和島市立歴史資料館
宇和島市立歴史資料館は、明治17年に宇和島警察署として建てられた西洋建築です。その後、南宇和郡西海町役場(現、愛南町)として使用され、平成4年に宇和島市に移築・復元されました。現在は国登録有形文化財に指定されています。明治初期の貴重な西洋建築技法を伝える建物で、当時の装飾類を見ることができます。
旧別子銅山 東平(東洋のマチュピチュ)
旧別子銅山 東平は新居浜の深い山中に現存する別子銅山の産業遺産群です。最盛期には多くの人々が暮らす大変賑わった町でしたが、別子銅山の閉山に伴い、今はその遺構のみが残ります。近年では、石垣やレンガで造られた建物のイメージと、高所にあることからその姿が『東洋のマチュピチュ』と呼ばれ、多くの観光客を集めています。

香川県の建築スポット<現代建築>

香川県立アリーナ(あなぶきアリーナ香川)
香川県立アリーナ「あなぶきアリーナ香川」は、2025年2月にサンポート高松に誕生した中四国最大級のアリーナ。建築家ユニットSANAAが設計を手掛け、約1万人を収容できるメインアリーナとサブアリーナ、武道施設を備えています。観客席上部に壁を設けず、アリーナとの一体感を重視した設計が特徴的です。イベントがない日は一般開放されます。
高松市屋島山上交流拠点施設「やしまーる」
高松市屋島山上交流拠点施設「やしまーる」は、360度パノラマビューが楽しめる回廊型交流施設です。瀬戸内海の多島美や市街地の景色を眺めながら、カフェやレストランで食事を楽しんだり、イベントに参加したりできます。2024年には、優れた建築作品に贈られる「BCS賞」を受賞。屋島の新たなシンボルとして、多くの人が訪れる人気スポットです。
高松丸亀町商店街
香川県高松市の中心部に位置し、江戸時代初期から続く全長約470mの歴史ある商店街。近年、大規模な再開発により現代的で洗練された姿に生まれ変わりました。高さ約20mのガラスのアーケードが特徴で、明るく開放的な空間で多彩なジャンルの店舗が楽しめます。ドーム広場の景観は、イタリア・ミラノの「ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」にも似ていると話題です。
純愛の聖地庵治・観光交流館
庵治町観光交流館は、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』のロケセット「雨平写真館」を復元した施設です。写真館ではカフェが営業しており、映画の世界観を味わえます。併設された展示棟は、元農協の米蔵を改装したもので、吹き抜けの天井や風格ある梁と柱など、日本情緒あふれる空間が広がっています。
香川県立東山魁夷せとうち美術館
東山魁夷せとうち美術館は、日本画の巨匠・東山魁夷画伯の版画作品を中心に約350点を収蔵する県立美術館です。東山画伯の祖父が坂出市櫃石島出身という縁で、瀬戸大橋を望む沙弥地区に開館しました。ご遺族から寄贈された版画作品や貴重な資料を展示。瀬戸大橋と青い海を望む美しい景観も魅力です。設計は建築家・谷口吉生氏によるものです。
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館は、世界的画家・猪熊弦一郎氏から寄贈された2万点超の作品を所蔵・展示する美術館です。JR丸亀駅前に位置し、猪熊氏自身がプロデュース、谷口吉生氏が設計を手がけました。現代美術専門のユニークな美術館で、常設展に加え、意欲的な企画展やワークショップも開催。エントランスの彫刻や壁画も魅力です。
さぬき市野外音楽広場(テアトロン)
さぬき市野外音楽広場テアトロンは、瀬戸内海国立公園内に位置する、古代ギリシャ劇場を彷彿とさせる野外音楽広場。約10,000人を収容可能で、開放的な空間と美しい景色が融合し、訪れる人に感動を与えます。特に夕暮れ時には、瀬戸内海に沈む夕日と音楽が織りなす幻想的な雰囲気を味わえます。
四国村ミウゼアム
香川県高松市の屋島にある四国村は、江戸時代から大正時代の古民家や米倉など33棟を四国各地から移築復元した野外博物館です。昔の四国の人々の暮らしを体験できるだけでなく、安藤忠雄氏設計の「四国村ギャラリー」、うどん店「四国村わら家」、異人館を活用した「四国村カフェ」など、見どころも満載です。豊かな自然の中で、歴史と文化に触れることができます。
瀬戸内海歴史民俗資料館
瀬戸内海歴史民俗資料館は、瀬戸内地域の暮らしと文化を伝える資料を展示しています。木造船や漁撈用具など、5,966点が国の重要有形民俗文化財に指定されています。備讃瀬戸を一望できる五色台山上に位置し、石積みを基調とした建物は周囲の自然と調和。日本建築学会賞など建築物としての評価も高く、瀬戸内の歴史と文化、美しい景観を堪能できる施設です。

香川県の建築スポット<近代建築>

香川県庁舎(東館)
丹下健三の初期代表作であるこの香川県庁(東館)は、日本の伝統とモダニズムを融合させた傑作として知られています。伝統的な木造建築を彷彿とさせる外観と、打ち放しコンクリートのモダンな印象が特徴です。市民に開かれた構造、人々を自然に迎え入れるピロティやガラス張りのロビーは、戦後の庁舎建築の手本となりました。1階の壁画は猪熊弦一郎が手掛けています。
豊稔池堰堤(アーチダム)
阿讃山脈の柞田川上流にある豊稔池堰堤は、中世ヨーロッパの古城を思わせる風格を持つコンクリート製溜池堰堤です。両端は重力式、中央はマルチプルアーチ式という独特の構造で、農業土木史上高い価値を持ち、重要文化財に指定されています。約500haの農地を潤す水源として現在も活用され、四季折々の美しい景観は観光客を魅了します。特に夏に行われる放流は、風物詩として親しまれています。
旧御殿水源地(高松市水道資料館)
高松市水道資料館は、1921年に高松市に近代水道をもたらした浄水場の跡地で、近代水道百選にも選ばれた歴史的施設です。大正時代の建造物がほぼ当時のまま残されており、特に白い壁と青い窓枠が特徴的なポンプ場は国の登録有形文化財に指定されています。他にも、事務所や倉庫など、歴史的価値の高い建造物が数多く残されており、当時の様子を今に伝えています。
JR琴平駅
JR琴平駅は、四国を代表する観光地「金刀比羅宮」の最寄り駅。大正時代の洋風建築の駅舎は国の登録有形文化財に登録され、2017年に復元されました。観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の発着駅でもあり、駅周辺は、お土産店や飲食店などが立ち並ぶ観光拠点となっています。
旧善通寺偕行社
偕行社は、明治時代に陸軍将校の親睦などを目的とした団体とその社交場の名称で、師団が置かれた場所に建てられましたが、現存するものは少なくありません。旧善通寺偕行社は、明治29年に善通寺町に開設された第十一師団の将校たちによって、明治36年5月10日に建てられました。
粟島海洋記念館
粟島海洋記念館は、日本初の海員養成学校校舎跡を利用した施設です。明治30年に粟島に設立されたこの学校の歴史を物語る、昔の船舶機器や模型などを展示しています。庭には古い錠や艦鍵なども設置され、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。現在、老朽化のため立入禁止(令和9年3月31日まで)となっています。
男木島灯台・男木島灯台資料館
男木島灯台(1895年起工)は、130年以上の歴史を持つ無塗装の庵治石造りの灯台です。映画「喜びも悲しみも幾年月」のロケ地としても知られ、国の登録有形文化財や「日本の灯台50選」にも選ばれています。併設された資料館では、全国の灯台や男木島の歴史に関する資料を展示しています。