天空の村・名頃かかしの里に梼原町の隈研吾建築など、一度は訪れるべき四国の隠れた名スポット

四国には、観光ガイドにあまり載っていないものの、一度は訪れてみたくなるような魅力的なスポットが数多く存在します。中でも、まるで童話の世界に迷い込んだかのような風景が魅力の徳島県の名頃かかしの里や、世界的な建築家・隈研吾が手がけた名建築が並ぶ高知県の梼原町。また、愛媛県の内子町や、香川県の引田の町並みなど、歴史的町並みが魅力の名所もご紹介します!
四国のディープな魅力を、ぜひお楽しみください♪

「天空の村・名頃かかしの里」とは?

「天空の村」などの愛称で海外でも話題となっている、「天空の村・名頃かかしの里」は、徳島県の山間部に位置する小さな集落で、数百体を越えるかかしが設置されていることで知られています。田畑や道端、さらには学校の教室やバス停など、村の至るところに置かれたかかしたちは、まるで本当にそこに人がいるようなリアルさがあります。特に、秋には周囲の美しい紅葉と相まって、幻想的で美しい風景が広がります。徳島市内から車で2時間のこの場所は、まさに知る人ぞ知る隠れた名スポット。四国の秘境で静かでのどかな時間を過ごしに、ぜひ訪れてみてください。

なぜこんなにもかかしが多いのか?

かかしの里はなぜこんなにもかかしが多いのでしょうか?それは、かかしの生みの親である、綾野月美さんが畑仕事用にかかしを作ったことに始まります。綾野さんの父の服を着せたかかしを、地域の方が人間と間違えて挨拶している姿を見て、そこからは「こんな人がいたら面白いな」と思うかかしを作成するようになったのだとか。そうしていくうちに、あまりにリアルで人間味あふれるかかしに魅了された地域の人たちも一緒に作るようになっていきました。

かかしの里のみどころ・楽しみ方

かかしの里の見どころは何といってもそのかかしの数と種類を見て楽しむことですが、特に「かかし基本台帳」を見てから回るとその楽しさがより一層増します。第一人者である綾野さんの実家近くにある休憩場所に置いてあるこの台帳には、それぞれのかかしの名前や性格、物語などが記されています。
また、本当に動いて生活しているような、「まるで生きているようなかかしの写真」を撮ることもオススメ。車で通り過ぎるだけならば気付かなかったようなかかしも沢山あるので、ぜひ注意深く探してみてください♪

かかしの里とあわせて行きたい観光スポット

徳島市内から車で約2時間の山間部にある名頃は、周辺にも「奥祖谷二重かずら橋」などの自然あふれる観光スポットが沢山!名頃かかしの里とあわせて行きたい観光スポットをご紹介します。
奥祖谷二重かずら橋
奥祖谷二重かずら橋は、美しい景色に囲まれた秘境の雰囲気漂う橋で、約800年前平家一門が剣山の「平家の馬場」での訓練に通うため架設したといわれています。また、かずら橋が2本(「男橋」「女橋」)並んで架かっていることから、通称「男橋女橋」とも「夫婦橋」などとも呼ばれています。
近くには、ロープを引きながら渓流を渡ることができる「弥栄(やえん)」があり、奥社の代表的な観光スポットになっています。
橋は高山に自生している「シラクチカズラ」を利用して作られており、また、奥祖谷かずら橋キャンプ場への通路となっています。
➤紅葉の写真はこちら
剣山
標高1955m、石鎚山に次ぐ西日本第2の高峰。登山口から登山道の中央付近まではリフトが設置されており、日本百名山の中でも非常に登りやすい山とさ れていることから、シーズンを通じて登山を楽しむ人々でにぎわっている。
原始林が姿を残し、高山植物の群生地もあって四季折々の変化が楽しめるほか、古く から山岳信仰の霊峰としても知られ周辺には1800m級の山々が並ぶ。
大歩危峡遊覧船
吉野川が四国山脈を横切るところに結晶片岩が水蝕されてできた渓谷は千態万様の奇観を見せている。深い渓谷と含礫片岩(徳島県指定天然記念物)、四季折々の渓谷美を堪能できます。
落合集落
国選定重要伝統的建造物群保存地区。集落は急斜面に形成されており、最高地点と最低地点の差は約390mにもなり指定をうけたなかでは最も急です。
江戸時代中期から昭和初期(17世紀末~20世紀初頭)に建てられた家々や、石を一つ一つ積み上げて作った石垣、畑などが残っており懐かしい風景が見られることはもちろん、斜面に集落を形成するうえでの工夫など歴史的価値も高いものとなっています。
集落の全貌は、向かい側にある「落合集落展望所」から見ることが可能で、畑一面に咲くそばの花も見どころです。
なお、ここに集落が形成された起源は明らかになっていませんが、落合集落を含む祖谷地方には、平家の落人伝説や開拓伝承が残っています。

隈研吾建築に触れられる、雲の上の町・梼原町とは?

高知県の奥深い山々に囲まれた梼原町は、標高1,400m以上に位置する「四国カルスト」を有する地域にあり、時期によっては雲海が見えることなどから「雲の上の町」として親しまれています。この静かな町には、世界的に著名な建築家・隈研吾が手掛けた数々の建築物が点在しており、自然と調和した独特のデザインが訪れる人々を魅了します。建築ファンのみならず、自然愛好者や静かな環境でリフレッシュしたい人々にとっても、まさに一度は訪れる価値のある隠れた名スポットです。

梼原町の見どころ

梼原町の見どころは、豊かな自然と歴史が息づくスポットなどが挙げられます。例えば、木の温もりを感じながら静かに読書を楽しめる「雲の上の図書館」や、山の斜面に沿って敷かれた「神在居の千枚田」、そして、幕末の志士たちが通ったとされる「維新の門」などが有名です。
他にも、ゆすはら牛の絶品だしを使ったカレーや、キジやイノシシといった地元のジビエを堪能できる「雲の上の温泉(食堂)」や、坂本龍馬にちなんだ「脱藩定食」が食べられる「農家レストランくさぶき」などのグルメも見どころの1つ。

梼原町の隈研吾建築

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の会場である国立競技場(2019年)などの設計に携わった世界的建築家の隈研吾。梼原町には、隈研吾が手掛けた建築が数多く存在します。例えば、全面に梼原のスギ材を使った「梼原町総合庁舎」や、森と溶け込むようデザインされた「雲の上のギャラリー」、茅葺のファサードが一際目を引く「まちの駅「ゆすはら」(マルシェ・ユスハラ)」など、どれも魅力的なものばかり。
特に、2018年に建てられた「雲の上の図書館」は外観はもちろん、中の構造もこだわりが詰まっていて、木材が突き出している天井など、見るだけであっと驚くような特徴的な造りが非常に印象的です。
雲の上の図書館(梼原町立図書館)
新国立競技場の設計に携わったとしても有名な建築家 隈研吾氏が設計し、梼原産の木材をふんだんに使用した図書館。
靴を脱いで入館するため、木の感触や香りを楽しむくつろぎの空間が広がります。
館内にはボルダリング設備やカフェコーナーも併設されています。
梼原町総合庁舎
2016年に誕生した梼原町総合庁舎は、「防災の拠点機能」、「住民の利便性」、「環境と梼原産材の利用」を熟思して作られました。温かい雰囲気の建物は、四万十川源流で育った梼原産の杉材を使用しています。外からのみならず、中に入っても鑑賞したくなる名建築です。
雲の上のギャラリー
「梼原の森の中に溶け込むような建物を作りたい」という思いで作られた雲の上のギャラリーは、まさに隈研吾の代名詞ともいえる「負ける建築」の代表作。枝葉が広がり木漏れ日のような光と影を生み出す建物は、日本建築の伝統的な木材表現をモチーフにして作られた、世界でも珍しい架構形式による唯一の建物です。
まちの駅「ゆすはら」(マルシェ・ユスハラ)
梼原町の特産物販売と、ホテルが融合したまちの駅「ゆすはら」。町内の伝統的な茅葺屋根に学んで設計したという茅のファサードは、単に特徴的な見た目となるだけでなく、通気性・断熱性に優れた外壁として、快適な室内環境を創り出しています。施設内には杉の柱を並べ、まるで森の中を巡るような内部空間を演出しています。
YURURIゆすはら
YURURIゆすはらは、「住み慣れた地域で安心して暮らし続けたい」という住民の願いを実現するために作られた、在宅生活を支援しながら、在宅と特別養護老人ホームの中間的役割を果たしつつ、健康や介護予防の機能も持った複合的な福祉施設。外壁には梼原産の杉板をまとわせ、内装にも梼原で作られた手漉き和紙などの自然素材を使用し、町民に開かれた「まちの家」となっています。

なぜ梼原町に隈研吾建築が多いのか?

なぜ梼原町に隈研吾建築が多いのか?

隈研吾は1987年に「梼原公民館」(現:ゆすはら座)の保存運動に関わっていた建築家の紹介で梼原町を訪れた際、梼原公民館の木造建築に感銘を受けて自らも保存運動に携わるようになったことがきっかけで、梼原町との関わりが始まりました。それ以来、1994年の「雲の上のホテル」を皮切りに、2018年の「雲の上の図書館」まで6つの建築物を梼原の地に生み出しました。

梼原町の隈研吾建築をあわせて行きたい観光スポット

梼原町に訪れるならばあわせて行きたい観光スポットをご紹介します!
四国カルスト
カルストとは雨による浸食などで石灰岩が地表に現れている地形のこと。姫鶴平・大野ヶ原など約25kmに渡って、標高1,000mから1,485mの高地にカルスト高原が連なり、景観抜群のドライブコースとなっている。積雪が多い冬は通行止めになるが、春夏秋はドライブ・ツーリング・キャンプを楽しめる。牛が草をはむ牧草地や満点の星空は心洗われる風景。
四万十川源流点
津野町の不入山(いらずやま)にある日本最後の清流・四万十川の源流点。
木々の緑と苔むした岩肌の間から流れ出た清水は、196kmの道のりを経て、太平洋に流れ込みます。
ガイド付きでの散策もできます。
中津渓谷
仁淀川水系の中津川にある中津渓谷は四国を代表する美しい渓谷。県立自然公園にも指定されている人気の仁淀ブルースポットです。この渓谷の特徴は川沿いに整備された全長約2.3キロの遊歩道です。大きな岩を縫うように進み、石橋で川を幾度も渡るなど、まるで神話の世界に迷い込んだようです。秋には燃えるような紅葉と透き通るブルーのコントラストが絶景。川の中を舞う紅葉の落葉も見ものです。

内子町とは?どのような歴史・なりたちなのか?

愛媛県中央部に位置する内子町は、江戸時代後期から大正時代にかけての町並みが残る観光地。松山市から車で約1時間で行けることから、道後温泉と一緒に巡る方も多い人気スポットです。
なぜこのような町並みになったかというと、その歴史は古く、江戸時代にさかのぼります。かつて和紙の生産地として栄えたのち、明治時代になると木蝋生産が盛んになりました。その当時繁栄した町家や豪商の屋敷が軒を連ねるのが「八日市・護国の町並み」です。中でも、「内子座」をはじめとする重要文化財に指定されている4つの建物などは特に見どころです。

内子町のみどころ

歴史的町並みの他にも、受け継がれてきた伝統文化や自然など、豊かな資源とともに暮らしてきた人々の生活を感じることができるのが内子町のみどころ。オススメのスポットや体験をご紹介します!
八日市・護国の町並み
旧街道沿いに江戸末期から明治、大正時代にかけて建てられた豪壮な商家や土蔵、町家などの建物が軒を連ね、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。今でも実際に住民が生活している生きた町並みでは、心地よい風の匂いが町中を覆い、散策していると時間の流れがゆるやかに感じられる。それぞれの建物で独特の建物装飾が凝らされており、デザイン性に富んだ造形美を堪能することもできる。
内子座
人々の歓声が今も聞こえる旧き良き芝居小屋。
大正時代から長きにわたり、娯楽の中心となって内子の人々を楽しませ続けてきた芝居小屋。これまでに老朽化に伴い取り壊しの計画があったが、町民の熱意で復原され、現在でも多種多様に利用されている。催し物が無い日には、内部や舞台裏の様子などを見学することもできるので、舞台や花道に立って花形役者の気分を堪能するも良し、桝席(ますせき)と呼ばれる客席に腰を下ろして当時の賑わいに思いを馳せるも良し。
弓削神社
創建は応永3年(1396年)と伝えられている伝統ある弓削神社。神社を囲む弓削池の中央に太鼓橋と呼ばれる屋根付橋があり、橋を渡って参拝する。氏子の人々が「日参り信仰」を続け、1日も欠かすことなく旗を掲げ、五穀豊穣と家内安全を祈願している。境内全体が景勝地といわれ、太鼓橋もさることながら、境内に繁る椎木の巨木が、厳粛な雰囲気を放っている。
天神産紙工場
和紙作りに適した清流・小田川の水を使用し、高級書道用紙や地元・五十崎の伝承行事である大凧合戦に貼られる凧紙などを生産している工場。国の伝統工芸品に指定されているこの「大洲和紙」は、平安時代から作られていたといわれ、伝統工芸士と職人により手作業で丁寧に作られている。工場内は和紙の製造工程の見学や紙漉き体験などができるほか、敷地内の大洲和紙会館では手漉き和紙のメモ帳や小物などが販売されている。用の美に溢れた日本の伝統工芸の素晴らしさを実感できる。
木蠟資料館 上芳我邸
豪商・本芳我家の分家の屋敷で、重厚な漆喰の壁と名家らしい風格が漂う町並みの代表的建物となっている。その広大な敷地内には、主屋と土蔵、釜場、蠟搾り小屋などが並んでおり、当時の木蠟生産方法や工程などを学ぶことができる。また、豪商の暮らしぶりが分かる家屋も見学することができ、質の高い建材が随所にみられる。ほかにも見事な庭園や、休憩スペースも用意されているので、内子の町並散策に加えておきたい施設となっている。
着物で町歩き体験
歴史情緒あふれる町並が残る内子。その町並内にある140年前の古民家で着物のレンタルが体験できるプログラム。着物姿で歩けばより旅気分も盛り上がります!プロのカメラマンに撮影してもらう『フォトプラン』もお勧めです。

内子町周辺の観光スポット

内子町へ行く際にあわせて行きたい、周辺の観光スポットをご紹介します!
大洲城(城山公園)
大洲城は、明治21年(1888)、惜しくも天守が取り壊されてしまいましたが、4棟の櫓は解体をまぬがれ、いずれも国の重要文化財に指定されています。4層4階の天守は、明治期の古写真や「天守雛型」と呼ばれる江戸期の木組模型などの史料をもとに平成16年(2004)に木造で復元されました。

大洲城では、木造復元天守に泊まる日本初の城泊体験(キャッスルステイ)をすることができます。
貸し切りされた天守で、かつてない贅沢な時間を、大洲の歴史や町並み、伊予の自然や食を楽しみながら過ごすことができます。
キャッスルステイの詳細についてはこちら(外部サイト)

また、城に泊まらずとも、古きよき大洲の町並みを再興させた城下町で、登録有形文化財をはじめとした歴史的建造物とそれぞれのストーリーに想いを馳せながら、宿泊や食事、各種ツアーなどをお楽しみいただけます。詳細はこちら(外部サイト)
なお、これらの城下町や文化財、古民家を保存再生させた取り組みについては、観光の国際認証団体グリーン・デスティネーションズ(本部:オランダ)が実施する「Green Destinations Top 100 ストーリーズ 2022(2022年世界の持続可能な観光地TOP100選)」において、1位に選出されました。
詳細はこちら
「消えつつあった古民家の保全における地域参加型コミュニティの形成について」
「大洲市・城下町における文化財の保存と再生について」
JR下灘駅(伊予灘ものがたり)
今では鉄道ファンでなくとも説明不要なほど有名となった駅。ホームに広がる美しい景観から、これまでに数々の映画やドラマに登場してきたほか、JRの青春18きっぷのポスターなどにも起用されてきた。日中は日差しを受けた海面がキラキラと光り、夕暮れには夕日に照らされた黄金の海が光り輝く景観はどこから見ても絵になる。
観光列車「伊予灘ものがたり」に乗れば、伊予灘の海や美しい夕日を間近に眺めながら、愛媛の伝統工芸や食事を楽しむことができます。
梼原町の隈研吾建築
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の会場である国立競技場(2019年)などの設計に携わった世界的建築家の隈研吾。梼原町には、隈研吾が手掛けた建築が数多く存在します。例えば、全面に梼原のスギ材を使った「梼原町総合庁舎」や、森と溶け込むようデザインされた「雲の上のギャラリー」、茅葺のファサードが一際目を引く「まちの駅「ゆすはら」(マルシェ・ユスハラ)」など、どれも魅力的なものばかり。
特に、2018年に建てられた「雲の上の図書館」は外観はもちろん、中の構造もこだわりが詰まっていて、木材が突き出している天井など、見るだけであっ驚くような特徴的な造りが非常に印象的です。
道後温泉本館
古くは古事記や万葉集にも登場し日本最古といわれる温泉で、趣のある城郭式・木造三層楼の本館は、建物全体が国の重要文化財。「坊っちゃん」を始め、小説や映画などの幾多の名作に松山の顔として登場している。すべすべした肌触りの名湯を堪能した後は、文化の薫り漂う道後の街並を浴衣に着替えて散策すれば、温泉情緒がよりいっそう盛り上がる。
なお、道後温泉は、道後温泉本館、道後温泉別館 飛鳥乃温泉、姉妹館にあたる椿の湯がある。

道後温泉本館については、2019年1月から約5年半にわたって保存修理工事を行っていましたが、2024年7月11日(木)から全館営業再開となっています。
穴神洞遺跡(穴神鍾乳洞)
城川町にある縄文時代遺跡・穴神洞遺跡の中の鍾乳洞で、昭和44年に地元住民によって発見された。全長約75m、高さ8~10mの鍾乳洞を安心して見て回れるように整備されているので、気軽に洞窟探索ができるのが魅力的。洞窟内には、永い年月をかけて形成された神秘的な光景が広がっており、鍾乳石の先端から落ちる水滴の積み重なりで筍(たけのこ)状に伸びた石筍(せきじゅん)や鍾乳石と石筍が連結した石柱などは見ごたえがある。 
坂本龍馬脱藩之日記念館
文久2年(1862年)3月26日に近代日本の誕生に命を賭けた龍馬が、旅を始める第一歩をここで踏み出したことを記念して建設された記念館。脱藩したとされる日の様子や、様々な龍馬にまつわる資料の展示を行っている。2階には龍馬が通過したとされる河辺地区の各峠や渓谷の様子を写真や映像で紹介しており、龍馬が駆け抜けた脱藩ルートをたどることができる様になっている。

香川の歴史的スポット・引田の町並みとは?歴史背景もご紹介

香川県東かがわ市にある引田(ひけた)は、江戸時代から醤油製造などで栄えた港町です。瀬戸内海に面しており、上方(大阪)との船のやり取りが多いことから、海上交通の要所として発展してきました。最盛期には10軒もの醤油醸造所や酒蔵がありましたが、現存しているのは1753年創業の「かめびし屋」のみ。また、「讃州井筒屋敷」はかつて醤油と酒造りを行っていた商屋をリニューアルした施設で、当時の趣が残る建物を見学したり、この土地の伝統文化を感じる体験などが楽しめます。

江戸時代から続く老舗・かめびし屋の醤油

江戸時代から続く老舗・かめびし屋の醤油

250年以上続く長い歴史の中で受け継がれてきた、伝統的なむしろ麹法で時間と手間をかけて丁寧に作られた醤油は、深いコクとまろやかさ、そして独特の酸味があり、ここでしか味わえない上品な味わいがあります。なお、むしろ麹法は現在では、日本で唯一の製法となり、伝統を守る上でも貴重な役割を担っています。

引田の町並みのみどころ

引田の町並みの見どころをご紹介します!歴史的町並みを歩きつつ、伝統を感じる体験プランなどをぜひお楽しみください♪
老舗醤油かめびし屋(株式会社かめびし)
1753年の創業以来、むしろの上で小麦と大豆を発酵させた「むしろ麹法」で醤油を造り続けている老舗醤油蔵。
この「むしろ麹法」で醤油を醸造している蔵は、現在、日本で唯一「かめびし屋」のみとなっており、その製法は「讃岐の醤油醸造技術」として、国の「登録無形民俗文化財」(第1号、2023年)に登録されています。
施設では、もろみ蔵と醸造の作業風景を紹介したDVD鑑賞や築200年を超える18棟(内13棟がもろみ蔵)の建物内部の見学、各種ワークショップ(醤油づくり体験、ピザづくり体験。いずれも要予約)を実施しています。
併設するかめびし茶屋では、自家製の醤油をつかったしょうゆうどん、もろみソフトクリーム、みたらし団子などもお楽しみいただけます。

また、香川の庵治にアトリエを持ち、世界的に有名な石の彫刻家・流政之氏がデザインしたゲストルーム(流ワールド)や、高松市出身でニューヨークを拠点に活動する現代アーティストの川島猛氏に1860年頃に出来た蔵を作品のひとつとして取り組んでいただいた古い伝統的な空間(川島ワールド)も必見です。
讃州井筒屋敷
歴史的な引田のまち並み散策の拠点施設。江戸時代から続いていた酒・しょう油づくりの商家を改装。当時の母屋を見学できます。食事処や地元の特産品の販売もあります。オリジナル手袋づくり体験、讃岐和三盆型抜き体験など、地元の伝統産業の体験もできます。
体験についてはこちら(外部サイト)
東かがわ手袋ギャラリー
全国シェア90%以上を誇る、手袋シェア日本一のまち・東かがわ市にある手袋ギャラリー。
地場産業である「手袋」を引田の歴史的町並みの中で「アート」として展示しようという試みが、東かがわ市手袋ギャラリーです。平成10年頃まで実際に手袋工場として使われていた建物をリニューアルして利用しています。レトロな古道具やミシンが並ぶ「昭和の手袋工場」として再現しており、作業の見学も可能。 オリジナルブランド「jimo・mani」などの購入もできます。
三谷製糖(和三盆)
東かがわ市の伝統産業のさぬき和三盆糖。江戸時代から続く三谷製糖は、今も江戸時代からの製法を守り続けています。原料の地元で栽培されたサトウキビをしぼり、煮つめたものが「白下糖」。 それを盆の上で研いで、加圧し蜜を抜き、真っ白い和三盆ができ上がります。その手間ひまをかけた和三盆の上品な甘さと、なめらかな口どけをぜひ味わってみてください。
▶️和三盆について詳しくみる

https://shikoku-tourism.com/feature/experience2/wasanbon
ばいこう堂(さぬき和三盆)
200年余りの伝統に培われ全国のお客さまに珍重されている、さぬき和三盆糖。
型抜きと箱詰めの作業の工場見学ができます。
▶️和三盆について詳しくみる

東かがわ市は手袋の生産量日本一!?

東かがわ市は手袋の生産量日本一!?

引田の町並みがある東かがわ市は、実は手袋シェアが日本一!
明治時代になると砂糖や塩といった地場産業が海外からの輸入増加によって衰退をはじめ、それに変わる産業としてはじまったのが手袋製造でした。
東かがわ市にある、約30社が持ち寄った手袋などが購入できる「手袋のアウトレット店」にも、ぜひ足を運んでみてください♪

東かがわ市・引田とあわせて行きたい観光スポット

引田の町並みへ行く際にあわせて行きたい、周辺の観光スポットをご紹介します!
しろとり動物園
自由過ぎる動物園として話題になった動物園。たくさんの動物と触れ合えることはもちろん、トラやヒョウなどの肉食獣も赤ちゃんの時は触れ合うことができます。また、ヤギや犬の他、色々な動物のショータイムがあり、迫力満点のパフォーマンスを見ることもできます。また、zooワーケーションのご利用もでき、集中して仕事をしたら、合間の時間で動物との交流を楽しむことで気分転換になります。
引田城跡(城山)
引田城は讃岐国で初めて総石垣で築かれた戦国時代終わりごろの城です。当時の石垣が今も残っています。
ボランティアガイドによる案内もできます。
2017年に公益財団法人日本城郭協会により続日本100名城に選定、2020年に国史跡に指定されました。
第1番札所 竺和山 一乗院 霊山寺
四国八十八ヶ所霊場の全行程はおよそ1460キロにおよびます。霊場を札所番号の順に巡拝する者にとって、ここは「発願の寺」であり、同行二人の長い旅の始まりにもなります。
大坂峠展望台
パラグライダーのフライトエリアとして知られる大坂峠は瀬戸内海を望み、また、天候の良い日には、本州も見えるスポット。大坂峠は源義経が通ったと言われている場所でもあります。
田の浦海岸
波が穏やかな湾の海水浴場。子供でも安心して遊ぶことができます。大潮の干潮時には、少し離れたところにある女郎島は陸続きになり、歩いて渡ることができます。シャワー、簡易トイレもあります。
日本ドルフィンセンター
ドルフィンセンターでは、自然の中で楽しむことができる(レクリエーションステージ)、ドルフィンセラピーとして支援を行う(セラピーステージ)、イルカを取り巻く環境を通して、環境教育への啓もうを行う(エデュケーションステージ)を提案しています。イルカとのふれあいを通して、子供からお年寄りまで、ご家族、グループ単位で自然の中で楽しむことができます。
香川のてぶくろ資料館(グローブミュージアム)
全国生産シェア90%以上を誇る、手袋シェア日本一のまち・東かがわ市にある手袋資料館。プロスポーツ選手のバッティング手袋、ゴルフ手袋等はほぼ全部、市内の企業を中心に造られています。
130余年にわたり、この地に連綿と受け継がれてきた技と心「日本の手袋史」とも言い換えることができる香川の手袋の歴史がわかる資料館です。
【農業・漁業・畜産体験】海と魚の体験学習館マーレリッコ(marrericco)
ハマチ養殖漁業発祥の地として有名な安戸池で、養殖ハマチのエサやり体験やタイ釣り体験ができる施設。ハマチ養殖の学習設備や資料の展示もあります。触れて、遊んで、学べる体験学習館。デッキから延びるハマチ養殖イケスに行き、餌を投げてやると、群がるハマチで水面が沸き立ち、迫力満点です。
白鳥神社
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の魂が白鳥になって降り立ったといわれる神社。春・夏・秋に、盛大な大祭が開催されます。また、神社内にある通称「御山(みやま)」は標高3.6m。日本一低い山として地域おこしをしています。白鳥神社では登山証を発行しています。
近年では、境内に飾られた風車など、フォトスポットとしても知名度があがっています。
津田の松原・琴林公園
「日本の渚百選」にも選ばれた白砂青松の景勝地。紺碧の海、白い砂浜、緑輝く松林、県立公園に指定されたのち、瀬戸内海国立公園として重ねて指定を受けた「琴林公園」。
江戸時代の初期に岩清水八幡宮の防風林として植えられたのが始まりとされています。
白砂の浜と黒松林のコントラストが美しい景勝地で、樹齢600年を超える老松をはじめ、根上がりの松等が約1kmにわたって続いています。
夏には県下最大の津田の松原海水浴場となり、毎年6万人の県内外からの海水浴客で賑わいます。

映画「娘巡礼流れの花」「新・狐と狸」「鉄火場破り」「嵐の果し状」のロケ地にもなりました。

四国の大自然・秘境の動画

四国の大自然・秘境などの魅力が詰まった動画をご紹介します!


まとめ

いかがでしたか?ディープな四国旅をして、ここでしかできない貴重な体験をぜひしてみてください!
四国の体験プランをもっと見たい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください♪