世界に誇る今治タオルの魅力とは?丸亀うちわや土佐打刃物など、四国が誇る工芸品まとめ

四国には日本人の高い技術力が生かされた工芸品がたくさん!地域の特性を反映しながら伝統と技術を受け継ぎ、高い品質と美しさを守り続けています。
この記事では、愛媛県の「今治タオル」のほか、香川県の「丸亀うちわ」、高知県の「土佐打刃物」、徳島県の「美馬和傘」などの四国が誇る工芸品と見学や体験ができる施設をご紹介します。

今治タオルとは?

愛媛県今治市周辺で生産される高品質なタオル「今治タオル」は、日本だけでなく世界中で人気。柔らかさ、吸水性、耐久性などで非常に高い評価を受けています。品質管理を徹底しており、ブランドロゴがついた「今治タオル」は独自の厳しい審査基準を満たした品質の高いものだけなのだとか。

今治タオルのなりたち

1894年に伊予綿ネルと呼ばれる綿織物を製造していた阿部平助がタオル製造を始めたのが今治タオルの始まりと言われています。温暖な気候や豊富な水源がタオル製造に適していたことなどもあって、市内に工場が設立され、産業として発展していきました。
その後、機械化や新しい技術の導入で生産効率が向上、染色技術や柔軟仕上げの技術も進化し、売上が拡大しました。
しかし、2000年代はじめになると安価な海外製のタオルの流通量の増加により、今治タオルの売上・生産量は激減。この状況を打開しようと「今治タオルブランド」を普及させるプロジェクトが始まり、試行錯誤の結果、今では世界的に有名なタオルブランドとして、国内外問わず愛されています。

今治タオルのここが凄い!

今治タオルは高品質な綿糸を使用しているため非常に柔らかい肌触りと吸水力が魅力。洗濯を繰り返しても形崩れしにくく、長期間にわたって使用できる耐久性もあります。また、化学薬品の使用を最小限に抑えた製造方法で敏感肌の方も安心して使えるだけでなく、豊富なデザインとカラーバリエーションがあることも人気の理由のひとつ。

タオル専門の美術館がある!?

今治市にはなんと、タオル専門の美術館があるんです!ここでは、タオルの製造工程を詳しく紹介する展示のほか、タオルを題材にしたさまざまなアート作品などが展示されています。ショップでは今治産のタオルや今治タオルの購入ができるほか、ネーム刺繍などもありお土産探しにもぴったり。美術館内にはカフェやレストランも併設されているので、ランチなどでの利用もオススメです。

丸亀うちわとは?

香川県丸亀市で生産される「丸亀うちわ」は、伝統的な手作りのうちわ。国の伝統的工芸品にも指定されていて、その美しいデザインと高い実用性から国内外で高く評価されています。「丸亀うちわ」は明治以降、丸亀の地場産業として発達し、現在は日本の竹うちわ生産量の約80~90%のシェアを占めています。

丸亀うちわ体験ができるところ

【ものづくり体験】丸亀うちわミュージアム
国の伝統的工芸品に指定されている、丸亀うちわの歴史を伝える博物館。好みの紙を選んで手作りできるうちわ作り体験は大人気!丁寧な指導で、初めてでもきれいに仕上げることができます。実演コーナーでは職人によるうちわ作りの技と工程を見ることができるほか、うちわに関する歴史的資料や様々な種類のうちわなども展示しています。
【ものづくり体験】うちわ工房 竹
熟練した職人によるうちわづくりの実演や販売を行っています。制作体験(骨製作、貼り)も大人気!製作時間は1時間前後かかるので、貼ってから乾くまで城内散策を楽しんでいただくこともできます。
【ものづくり体験】旅籠屋 Tonbiii(うちわ作り体験・藍染め体験)
職人による丁寧な指導のもと、香川県特産の丸亀うちわ作り、徳島県の藍染、さらに二つを組み合わせた体験ができます。
うちわ作り体験では、職人が作る国産の竹の骨組みに、色とりどりの土佐和紙や阿波和紙を貼って、自分だけのうちわを作ります。骨組み作りも見学できます。
藍染体験では、ハンカチやストールなどを染めます。天然素材の藍染は、瀬戸内海のような輝く青が魅力的です。両方を体験し、自分で藍染したハンカチをうちわにする事もできます。

「丸亀うちわ」の400年以上の歴史的サステナブル・ストーリー

400年以上続く「丸亀うちわ」には、歴史や日本らしい匠の技、職人と地域の想いが込められています。
また、うちわを活用した観光や次世代教育、環境保全の取り組みが評価されており、「世界の持続可能な観光地Top100」にも選出されました。

環境問題からビジネス展開へ

環境問題からビジネス展開へ

環境問題に注目が集まるなかで、竹うちわの存在価値や課題解決策など、うちわの歴史や体験を通じた教育的効果も期待されています。

土佐打刃物とは?

約400年の歴史があり、国の伝統的工芸品にも指定されています。細かく定められた工程等の全てを満たすものだけが「土佐打刃物」と呼ばれる一方、職人が鋳造から刃付け、仕上げまでを一貫して行うことで、用途に合わせて自由な形で作ることが可能であることから「土佐の自由鋳造」とも称されます。日本刀の由来の切れ味の良さ、耐久性から、料理から山林用・農業用まで幅広く愛用されています。

土佐打刃物体験ができるところ

たたら製鉄・古式鍛造 工房くろがね
四万十川のほとりにある工房。人気の1日鍛冶体験では、真っ赤に熱した鉄を叩いて包丁を作り、持ち帰ることができます。プロセス全体を体験したい人には数日間のコースも提供。体験は1週間前までに要予約です。
株式会社迫田刃物
約6時間のワークショップでは、土佐打刃物の職人の指導のもとで包丁づくりの工程のすべてを体験できます。持ち帰った包丁を何年も使えるように、包丁を研ぎ直し、手入れする方法も教えてもらえます。不定休のため、事前予約がおすすめ。
土佐打刃物流通センター
地域の鍛冶職人が中心となって設立された施設。土佐打刃物を展示・販売していて、家庭用、プロ用包丁をはじめ、園芸用刃物、レジャーナイフなどのアウトドア用品まで揃っています。 10名以上の事前予約があれば会員工場の見学も可能。

美馬の和傘とは?

「阿波番傘」とも呼ばれ、実用性を重視した日常的に使用できる雨傘。装飾を施した蛇の目傘や小振りの日傘などがあります。張られた傘紙が美しくも可愛らしく、雨の日に使うと、傘に落ちる雨粒の音が心地よく響きます。

和傘体験ができるところ

重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、レトロな雰囲気を味わうことができる「うだつの町並み」にある工房。オリジナルのミニ和傘、ランプシェードなどを作る体験ができます。

四国の工芸品一覧

その他にも、四国には美しい工芸品が沢山あります!気になった方はぜひ、「もっと見る」からご覧ください♪
※★:国指定の伝統的工芸品認定されている工芸品

そのほか、四国各県の工芸品はコチラをご覧ください。
徳島県の工芸品一覧
香川県の工芸品一覧
愛媛県の工芸品一覧
高知県の工芸品一覧
★【徳島】阿波正藍しじら織
 
★【徳島】阿波和紙
 
★【徳島】大谷焼
 
★【香川】香川漆器
 
★【香川】丸亀うちわ
 
★【愛媛】大洲和紙
 
★【愛媛】砥部焼
 
★【高知】土佐打刃物
 
★【高知】土佐和紙
 
【徳島】藍染
 
【徳島】美馬和傘
 
【香川】讃岐かがり手まり
 
【香川】手袋
 
【香川】讃岐和三盆(和三盆糖)
 
【愛媛】真珠
 

四国の工芸品の発祥地等はこちら

地図上のスポットをクリックいただくと情報が表示されます。

伝統工芸をはじめ、四国の様々な魅力を紹介する動画はこちら!



まだまだある!四国だけの特別な体験

いかがでしたか?四国には工芸品の他にも、思い出に残る体験プランがたくさんあります。その他の体験プランをまとめた特集も、ぜひご覧ください!

伝統工芸と一緒にお城巡りもおすすめです。

伝統工芸と一緒にお城巡りもおすすめです。

四国には伝統工芸と肩を並べるお城が多数残っています。現存天守12城に数えられるお城から、名城、城跡など、是非一緒に巡って歴史を感じてみてください。