歩き遍路の手初めとしておすすめなのが、徳島市内に隣接する札所を巡る五ヶ所まいり。13番札所の大日寺から17番札所の井戸寺までは、距離にすると約8キロ。比較的平坦な道が続き、初めての歩き遍路にはぴったりのコースです。まち歩きの感覚で、1日かけてのんびりと回りながらお遍路の楽しさを実際に体感してみませんか。
高知県最初の霊場は室戸岬の突端に立つ、24番札所最御崎寺。近くには、弘法大師が修行していたといわれる「御厨人窟(みくろど)」と「神明窟」いう2つの洞窟が並んでいます。この洞窟から空と海しか見えなかったことから「空海」の名を得たといわれ、弘法大師ゆかりの地として訪れてみるのもおすすめです。 そして四国最南端の地、足摺岬に立つのが38番札所の金剛福寺。四国有数の広さを誇る大寺院で、境内には南国情緒を感じさせる植物が多く茂ります。岬周辺には弘法大師にまつわるエピソードが多く残る「足摺七不思議」といわれる遺跡が点在。ぜひ散策しながら七不思議を見つけてみて。
お大師様が四国霊場が開創される際には、八十八カ所以外にも多くの寺に痕跡を残しました。その番外札所のうち二十ヶ寺が集まって別格二十霊場を創設。合わせて巡ることで、人間の百八の煩悩が消滅するといわれています。
各札所には、お寺の名前が入った念珠(数珠)玉が用意されています。別格二十霊場を結願し、各札所で授かった念珠をすべて合わせてできる片手念珠(数珠)は人気あり。別格二十霊場を巡る楽しみのひとつにもなりそうです。