谷屋(たんにゃ)

古い漁村集落の町並みの残る日和佐浦、日和佐港近くの「あわえ」と呼ばれる細い路地沿いにある旧廻船問屋である。日和佐は阿波藩内の南方廻船業の一拠点として近世中期より発達し、大坂・堺・兵庫方面に薪炭・木材・魚並に加工品・塩などを輸送、帰航には、肥料陶器類・綿・油・日用小間物・金物道具類などを輸送し、まちの繁栄に寄与した。
谷屋住宅は、明治3(1870)年頃の建築とされ、主屋は木造2階建て。玄関の屋根には「大斗肘木」や「虹梁」と呼ばれる装飾が施され、サンゴを埋め込んだ壁や細かな加工がされた建具もあり、「海運業で栄えた往時をしのばせる」造りとなっている。
平成29(2017)年には、「主屋」「産屋」「ミセ」「表門及び塀」の4件が登録有形文化財に登録となる。令和2(2021)年現在、地域交流拠点施設及び地ビール醸造所として活用するため保存改修工事を実施中。
エリア
徳島県南部
カテゴリ
建造物
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住所 〒779-2304 徳島県海部郡美波町日和佐浦184
電話番号 0884-77-3616(美波町政策推進課)