【四国を巡る・人に出会う:第3弾】絶景のその先へ。ジオと妖怪を巡る徳島県・大歩危峡

徳島・大歩危で絶景とジオ、妖怪を巡る

徳島県三好市の大歩危へ。切り立った岩壁と吉野川が織りなす絶景を遊覧船から楽しみ、地元グルメを味わったら、今度はジオガイドと一緒に大歩危の成り立ちを探ります。さらに、地域に伝わる妖怪伝説にも出会えるのも、この旅の面白いところ。景色を見るだけでは終わらない、大歩危の奥深さを味わってきました。

妖怪がお出迎え!大歩危観光の玄関口「JR大歩危駅」

徳島県三好市のJR大歩危駅に到着すると、まず目に飛び込んでくるのが、駅のあちこちにいる妖怪たち。駅構内には児啼爺(こなきじじい)の木彫り像をはじめ、妖怪をモチーフにした装飾や祖谷のかずら橋を模した吊り橋があり、到着した瞬間から大歩危らしい雰囲気を楽しめます。
ホームからは山あいを走る列車と渓谷の風景も眺められ、旅情たっぷり。さあ、ここから大歩危の魅力を巡ってみましょう。

大歩危へは列車の旅もおすすめ!

大歩危へは列車の旅もおすすめ!

大歩危には車で訪れる人も多いですが、列車の旅もおすすめ!
JR大歩危駅には、特急「南風」が上下線ともおおよそ1時間に1本停車。駅を起点に今回立ち寄るスポットも徒歩で巡ることができるので、渓谷沿いを歩くハイキング気分で大歩危を楽しむのもおすすめです。

また、大歩危駅はJR四国の観光列車・四国まんなか千年ものがたりの乗降駅。大歩危巡りはもちろん、観光列車を使った特別な旅もおすすめです。

駅前の「歩危マート」で大歩危・祖谷の味を探す

大歩危駅から歩いてすぐ、道路を挟んで建つ「歩危マート」は、地元の人たちに親しまれている地域密着型のスーパー。
店内には、祖谷そばや豆腐、こんにゃくなど、大歩危・祖谷ならではの食材がずらりと並びます。中でも目を引くのが、名物の「ぼけあげ」。大きな油揚げで、普通の油揚げを豆腐に寄せたような味なんだとか。観光地のお土産店とはひと味違う、地元の暮らしを感じられる品ぞろえも魅力です。

土日は地元グルメを満喫!

土日は地元グルメを満喫!

歩危マートでは、土日になると立ち食いで食事も楽しめます。祖谷そばはもちろん、名物の「ぼけあげ」やとうふ、ぼけあげと大根おろしで雲海を模した「雲海汁」など、旅の途中にぴったりのメニューがずらり。大歩危・祖谷の味を気軽に楽しめるのも魅力です。

大歩危峡を水上から満喫!水面に映る渓谷美にうっとり

大歩危峡を訪れたら、ぜひ乗ってみたいのが「大歩危峡観光遊覧船」。
吉野川を約30分かけて進みながら、切り立った岩壁を間近に眺めます。
実際に乗ってみると、水面に映り込む岩肌の反射がとても美しく、陸から見るのとはまた違った景色に出会えました。下から見上げる峡谷に加え、頭上を通る国道や建築物も迫力満点。船は揺れが少なく穏やかなので、子どもから大人まで気軽に楽しめそうです。

世界が注目する大地!三好ジオパークと大歩危の地質美

世界が注目する大地!三好ジオパークと大歩危の地質美

三好市に広がる「三好ジオパーク」は、雄大な山々や渓谷、そこに根付く人々の暮らしなど多様な魅力に満ちた地域です。その広大なジオパークの中でも、一際異彩を放つ代表的な見どころ(ジオサイト)の一つがここ大歩危小歩危・祖谷渓エリアです。

約1億年もの歳月と地球の激しい営みが創り出した断崖絶壁は、世界的に見ても非常に貴重な地質美を誇ります。こうした奇跡的な大地の成り立ちや独特の文化的景観は国際的にも高く評価されており、現在では国内のみならず、世界中から多くの外国人旅行者が訪れる人気の秘境スポットとなっています。

船上から見上げる彫刻のような岩肌は、地球の歴史が刻まれたメッセージ。三好ジオパークの壮大な物語を感じながら景色を眺めれば、船旅はより一層ロマンあふれる特別な時間になるはずです。
三好ジオパークの詳細はこちら

Café&ジビエ|大歩危の景色と一緒に味わうジビエバーガー

道の駅大歩危にある「Café&ジビエ」で、ランチにジビエバーガーをいただきました。祖谷ジビエを使ったパティは、ジビエ独特のクセがほとんどなく、とても食べやすい味わい。見た目以上にボリュームもあり、しっかりお腹も満たされました。
吉野川と大歩危峡を望むテラス席もあり、景色を楽しみながらご当地グルメを味わえるのも魅力です。

※四国観光・旅アプリ「しこくるり」旅ぱす利用可能店です。
アプリの詳細はこちら

大歩危の絶景を「地球目線」で見る。楽しく学べるジオツアー

遊覧船で眺めた大歩危峡のダイナミックな景観。その後に参加したのが、みよしジオガイドの会による「大歩危ジオ・妖怪ツアー」(※)です。
地層や岩石、吉野川が長い時間をかけてつくった峡谷の成り立ちなどを、実際の景色を見ながら学びます。しかも、ガイドさんの解説はまるで漫談のような楽しいノリ。思わず「へぇ~!」と声が出るトリビア的な話も次々と飛び出し、参加者の皆さんも終始笑顔でした。
※ツアーは特別開催されたものです。コースや内容は個別にご相談ください。

この人に会いたい!「みよしジオガイドの会」

この人に会いたい!「みよしジオガイドの会」

大歩危エリアを含む三好の大地や歴史、文化、暮らしとのつながりを、楽しくわかりやすく案内してくれる「みよしジオガイドの会」。大歩危小歩危周辺を巡るツアーでは、目の前の景色に隠された「なぜ?」を、ユーモアを交えながら教えてくれます。
景色をただ見るだけでは分からない大歩危の奥深さを知るなら、ガイドさんと一緒に巡ってみるのがおすすめです。

妖怪街道を歩けば、あちこちに妖怪が!

大歩危のもうひとつの魅力が、妖怪伝説。藤川橋を渡って県道272号線へ入ると、そこは「妖怪街道」と呼ばれる妖怪の里です。
道沿いには、地域に伝わる妖怪の木像が点在し、まるでこちらを見ているよう。険しい山や川と隣り合わせの暮らしの中で、危険な場所に近づかないための戒めとして語り継がれるなど、過酷な自然とともに生まれた妖怪たちです。
景色を楽しみながら、次はどんな妖怪が現れるのか探してみるのも楽しそうです。

この妖怪に会いたい!妖怪街道の児啼爺

この妖怪に会いたい!妖怪街道の児啼爺

妖怪街道の最後に待っているのが、三好を代表する妖怪・児啼爺。石になった赤ん坊を背負った旅人が、重さに耐えかねて児啼爺を降ろそうとすると、ますます重くなってしまうという伝説が残っています。
石像のすぐ隣には、こんこんと清水が流れる場所も。妖怪にちょっとドキドキしながら、名水で喉を潤すのも大歩危ならではの楽しみです。

妖怪屋敷で、地域に伝わる妖怪たちに会う

妖怪街道で出会った妖怪たちを、もっと深く知りたくなったら「妖怪屋敷」へ。地元の人たちが、地域に伝わる妖怪伝説を後世に残そうと作った施設で、館内には個性豊かな妖怪たちがずらりと並びます。どこか懐かしさを感じる素朴な雰囲気も魅力。
妖怪屋敷クイズや紙芝居もあり、子どもから大人まで楽しみながら、この地域に伝わる妖怪たちに出会うことができます。

今回訪れたスポット&おすすめスポットはこちら

マップを見る

まとめ

切り立った岩壁と清流が織りなす、大歩危峡のダイナミックな景観。遊覧船から眺めるだけでも十分に楽しめますが、その成り立ちを知り、そこに暮らしてきた人々が語り継いできた妖怪伝説に触れると、目の前の景色がまた違って見えてきます。地元の味を楽しみ、ジオガイドと歩き、妖怪を探す。そんな「知る楽しさ」が詰まった大歩危の旅へ、ぜひ出かけてみてください。

近くのおすすめスポット

祖谷のかずら橋
平家一族の哀話を秘める、秘境“祖谷”にあるかずら橋。シラクチカズラ(重さ約5トン)で作られたもので、長さ45m・幅2m・水面上14m。昔は深山渓谷地帯の唯一の交通施設であった。3年毎に架け替えが行われる。(昭和30年2月3日 国指定民俗重要文化財)
池田の町並み(うだつ通り)
交通の要衝として、また、たばこ等の集積地として発展した池田の旧街道に残る古いたたずまいは、どことなくさびしげで、ひとりもの思いにふけりたくなるような町並みである。
塩塚高原
徳島県・愛媛県にまたがっており、東西に長くのびた高原には樹々がなく、晴天時には遠く山陽道が望める。夏早朝の八合霧は壮観である。

関連記事はこちら

【四国を巡る・人に出会う:第1弾】体験して、味わって、歩く。香川県・東かがわ市
【四国を巡る・人に出会う:第2弾】風を感じて、島を巡る。愛媛県・ゆめしま海道
四国各地のローカル記事特集│四国を巡る。ありのままの四国に触れる